2017 Fiscal Year Research-status Report
一般的なスカラー・テンソル理論にもとづく宇宙論・宇宙物理学の探究
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16K17707
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| Research Institution | Rikkyo University |
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Principal Investigator |
小林 努 立教大学, 理学部, 准教授 (40580212)
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2016-04-01 – 2020-03-31
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| Keywords | 修正重力理論 / 中性子星 / 重力波 |
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| Outline of Annual Research Achievements |
mimeticダークマターと呼ばれる修正重力理論にもとづくダークマターモデルにおける宇宙論的摂動の有効理論を構築し、どのようなモデルであれば勾配不安定性の問題を回避することが可能かを明らかにした。
続いて、mimetic重力理論を包含する「拡張mimetic重力」なるフレームワークを構築し、それが計量2自由度、スカラー1自由度の合計3自由度をもつスカラー・テンソル理論である、すなわち、縮退スカラー・テンソル理論の新しいクラスを形成していることをハミルトニアン解析により示した。そして、拡張mimetic重力における宇宙論的摂動の安定性解析をおこない、スカラー型摂動またはテンソル型摂動のいずれか一方に勾配不安定性が必ず出現することを指摘した。
その次に、beyond Horndeski理論と呼ばれる一般的なスカラー・テンソル理論の枠組みで物質のバイスペクトルを評価するための基礎研究をおこなった。
また、ディスク状の物質分布の中心に穴がある場合にスカラー・テンソル理論の第五の力の抑制機構がどのようにはたらくのかを数値的に調べ、穴の周辺では抑制機構がはたらかないどころか逆に第五の力が増幅されてしまうことを示した。
最後に、最新の重力波観測により課された制限をクリアする縮退スカラー・テンソル理論において中性子星の数値解を構成した。ニュートニアン領域では検証不可能なほど微小なパラメータを選んでも、強重力環境下では一般相対論からの変更が大きく現れることを指摘した。
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| Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
今年度は2本の論文が雑誌に掲載され、3本の論文が査読中である。3本の論文については今年度後半に仕上げて論文誌に投稿したため、査読時間の都合上、まだ掲載が決定していないが、論文生産のペースとしては順調であると言える。
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| Strategy for Future Research Activity |
理論、観測ともに進展が著しい分野であるため、最新情報に常に注意を払いつつ、引き続き計画通り研究を進めていく。
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| Causes of Carryover |
大学における業務の都合上、予定していた国際会議への参加をひとつ見送ったため、繰り越しが生じた。次年度に同様の国際会議が開催されるので、それに参加するための旅費として使用する計画である。
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Research Products
(4 results)
