2018 Fiscal Year Annual Research Report
Investigation of spin state crystallization in a cobaltite
Project/Area Number |
16K17738
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
池田 暁彦 東京大学, 物性研究所, 助教 (90707663)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | コバルト酸化物 / スピンクロスオーバー / 励起子絶縁体 / 磁歪 / ファイバーブラッググレーティング / 超強磁場 / 電磁濃縮法 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では2016年に発見したコバルト酸化物の強磁場相の起源を解明することを目的としている。本研究の達成のためには1000テスラに及ぶ超強磁場発生が必須である。研究代表者は2013年度末から物性研究所の1000テスラ計画に携わった。1000テスラ開発チームはついに2018年度に1200テスラ発生に成功し、これを報告することができた。研究代表者は早速500テスラまでの磁場を利用して、コバルト酸化物LaCoO3の磁歪計測を行った。ここで利用した磁歪計測系は独自開発し2017年に論文報告したものである。この結果、測定系は有意に500テスラまで動作するものの、65テスラ程度で生じる一次相転移に伴うサンプル内の衝撃波が測定データに乗ってしまうことがわかった。その後、大きな単結晶サンプルの使用を見直し、小さい単結晶サンプルや多結晶サンプルでの測定を一巻きコイル法での200テスラまでの測定でテストしたが、振動の問題は完全には解決していない。一方で、最低温度5Kから150Kまで測定レンジを広げることで、強磁場相の高温側の相境界が100 K付近であることを初めて明らかにできた。徐々にコバルト酸化物の強磁場相の全体像が明らかになってきた。
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Research Products
(4 results)