2017 Fiscal Year Research-status Report
Project/Area Number |
16K17803
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
端野 典平 九州大学, 応用力学研究所, 助教 (10766520)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | 氷晶核形成過程 / 北極の雲降水 / 晶癖予測雲微物理スキーム / LES |
Outline of Annual Research Achievements |
本年度の前半は、力学モデルを高速化するための並列化プログラミングを重点的に実施した。当初は平成28年度に実施予定であったが、これにより、九州大学情報基盤研究開発センターの最新スーパーコンピュータITOを利用した大規模計算ができるようになった。9月以降、ITOで64CPUを用いた3次元LES計算を多数実施した。特にSHEBAの事例について、雲水浸水凍結過程の二つの凍結スキームに焦点をあて、晶癖の空間分布と鉛直流の関係性や、凍結効率を変化させた場合のレーダ反射因子の分布の違い、大きめの雲粒の役割について、論文の執筆に着手した。
平成29年度に計画していた、Ny-Alesundにおける実験設定の構築は実施できていない。
9月初旬には計画どおり、コロラド州立大学より研究協力者のDr. de Boerを本研究所にお招きし、最新の観測研究についてセミナーを行っていただいた。また、本研究課題および今後の共同研究についてDr. de Boerと議論した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
力学モデルの並列化作業に予想以上の時間が必要であった。また、モデルのテストや物理パラメターの設定のため、予想していた以上に、多数の数値実験を実施した。
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Strategy for Future Research Activity |
今後は、SHEBA事例に関して論文を投稿出版し、もう一つの事例であるISDACについて雲水凍結過程の役割を調査する。特に雲レーダドップラー速度分布に着目する。またNy-Alesundにおける実験事例や設定について、研究協力者の小池准教授と議論し特定する。
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Research Products
(3 results)