2017 Fiscal Year Annual Research Report
Establishment of molding method of a bamboo gear without the individual differences and improvement of its dynamic performance
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16K18005
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Research Institution | Niihama National College of Technology |
Principal Investigator |
越智 真治 新居浜工業高等専門学校, 機械工学科, 准教授 (20390388)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | 機械要素 / 竹粉 / 歯車 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では,100%竹を素材として竹歯車を作製し,実用化させることを目的としている.この目的を達成するために(1)個体差を有しない竹歯車の新しい成形方法を確立すること(2)低騒音な竹歯車を創製し,動的性能を向上させること(3)様々な環境下で動力試験を実施し,竹歯車の耐久性を明確にすること.以上3つの段階にわけて研究を実施した. 前年度には(1)を実施し,異なる湿度雰囲気内で処理した竹粉を用いて竹粉成形材料を作製し,その強度特性を調査した.その結果,50%の湿度雰囲気で処理した竹粉が個体差が小さく,強度特性にも優れることを明らかにした. 最終年度には,(2)と(3)を実施した.(2)については,歯車の周波数解析を実施し,目標とするPOM製歯車と比較した.その結果,本研究で作製した竹歯車は,高い周波数領域でPOM歯車よりも低い値を示し,オーバーオール値においても低い値となり,POM製歯車よりも静音性に優れることを明らかにした.また,成形温度160℃から200℃では,竹歯車の騒音の値に大きな差異は見られなかった.(3)については,室温23℃,湿度50%の標準状態の環境下に加えて,高温多湿,低温低湿の環境下で耐久試験を実施した.その結果,それぞれの環境下で竹歯車の温度,騒音,摩耗量に違いは見られなかった.また,負荷トルクを0.5Nm,1.0Nm,1.5Nm,回転速度を500rpm,1000rpm,1500rpmとして耐久試験を実施した結果,負荷トルク0.5Nm,1.0Nmでは,いずれの回転速度においても10000000回転まで破損せずに耐えた.しかし,1.5Nmでは10000000回転まで耐えず途中で破損した.この結果は,竹粉成形材料の強度不足によるもので,この竹粉成形材料の高強度化を成し遂げることにより解決できると考えている.
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