2018 Fiscal Year Annual Research Report
Time resolved measurements of the fluctuating wall pressure field by a high density MEMS microphone array
Project/Area Number |
16K18010
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Research Institution | Meiji University |
Principal Investigator |
中 吉嗣 明治大学, 理工学部, 専任講師 (10723421)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | 乱流計測 / 圧力変動 / 壁乱流 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では,デジタルMEMSマイクロフォンを用いた壁面乱流圧力変動場の時系列計測システムを新たに構築した。56個のマイクロフォンを1台のFPGAで制御する測定系を1ユニットとした。複数の測定ユニット外部トリガにより同期可能とすることで,必要に応じて測定点数を増減可能な構成とした。これまでに4ユニットでの測定を実施可能とした。測定系の周波数応答を基準マイクロフォン出力との比較により定量的に評価した。40 Hz以下の低周波数領域において,信号の減衰と位相遅れが確認され,これらを信号処理により補正するための検定データを得た。乱流境界層での測定のために,28個×2列のマイクロフォンが配置されたアレイを製作した。境界層の摩擦レイノルズ数は約1140で,測定の空間分解能を乱流の代表的な長さスケールと比較し,壁面近傍の低速ストリーク構造の寄与を十分にとらえ得ることを確かめた。バックグラウンドノイズの低減には,多チャンネル同時測定の利点を生かし,POD解析に基づく手法を提案した。POD解析により,ノイズ成分を多く含むと考えられる成分を除外し,壁面圧力変動を再構築した。得られた圧力変動の時系列信号は,様々なスケールの乱流構造を反映し,間欠的な性質を示した。圧力変動の統計的な特徴は,既存の結果と良い一致を示し,測定結果の妥当性が確認された。特に,壁面圧力変動の2点相関分布は,流れ方向とスパン方向に特徴的な広がりを持つ形状を示した。開発したマイクアレイは,流れに合わせて柔軟にセンサの配置が可能であることから,様々な流れ場への適用が期待される。
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Research Products
(3 results)