2020 Fiscal Year Annual Research Report
Miniaturization of magnetically suspended motor integrated with blood pump for pediatric ventricular assist device
Project/Area Number |
16K18036
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Research Institution | Ibaraki University |
Principal Investigator |
長 真啓 茨城大学, 理工学研究科(工学野), 助教 (30735105)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | 磁気浮上モータ / 5軸制御 / ダブルステータ / 小児用人工心臓 / 小型化 |
Outline of Annual Research Achievements |
前年度に小型化設計した,外径20 mm,高さ33.8 mmの5軸制御磁気浮上モータの製作が完了した.本モータの発生磁束密度,磁気支持力,回転トルク,モータ効率を評価した.単位励磁電流あたりにモータが発生する軸方向磁気支持力を示す力係数は0.6 N/Aであった.本支持力は小型化前のモータが発生する支持力の43%へと低下したが,これはモータ小径化に伴う有効磁路断面積の減少が原因である.しかし,浮上させるロータ質量も同じく減少するため,力係数を浮上ロータ質量で除した値で定義した加速度計数は6.5 G/Aであり,開発した小型化モータは外乱加速度に対して十分に浮上ロータを磁気支持可能であることを示した.また,モータのトルク定数は小型化に伴い従来機の55%へと減少した.しかしながら,小児用人工心臓の動作点で必要なトルクである1-2 mNmは十分に発生可能であることを確認した.モータのエネルギ効率は最高で約25%であった.モータ消費電力の測定結果から,血液ポンプ駆動に際して必要な消費電力は6-10 W程度であることが推定できる. 今回の申請課題では,小児用人工心臓用の磁気浮上モータを10ccサイズまで超小型化できた.本モータは,従来機よりも支持力,回転トルクが減少しているものの,小児用人工心臓を非接触駆動するに十分な基礎性能を発揮できることが分かった.今後の課題として,植込み型人工心臓ではモータ発熱を抑える必要があるため,モータの高効率化があげられる.また,本モータに適用可能な血液ポンプの製作と評価を行う必要がある.
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