2016 Fiscal Year Research-status Report
Active Sheath機構を用いた操舵可能な医療用細径軟性導体の開発と評価
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16K18050
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Research Institution | Shiga University of Medical Science |
Principal Investigator |
山田 篤史 滋賀医科大学, バイオメディカル・イノベーションセンター, 特任助教 (40534334)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | Steerable Needle / Active Microcatheter |
Outline of Annual Research Achievements |
申請者が提案してきた軟性細径導体の屈曲機構をベースに,操舵可能な針およびマイクロカテーテルに採用する「局所的な屈曲」および「多様な屈曲」機能を実現するループ型軟性アームの弾性配置のバリエーションを考案した.この機構は,従来から提案しているわずか2つの超弾性特性を有する弾性体の組み合わせ構造を維持しているため,細径の構造体を比較的容易に製作することが可能である.また,従来の細い医療用針やカテーテル・マイクロカテーテルが有する内筒,外筒構造と親和性が極めて高い.それを用いた自在屈曲型の医療用針およびマイクロカテーテルを試作し,ファントム実験および動物実験をおこなった.自在屈曲型針については,試作機の屈曲精度を評価するためにロボットマニピュレータを試作した.従来使用されているステンレス医療用針と比較して,約3.4倍の横方向への屈曲性能を確認した. 数値シミュレーションをおこない,モデル化および特性解析をおこなった.実験結果との比較において,平均誤差は約2.9mmであった.自在屈曲マイクロカテーテルに関しては,1.7 Fr.(外径0.58mm)の試作機を製作し,屈曲角度を制御するマニュアルコントローラを試作した.ファントムテストにより,90度以上の屈曲性能を確認した.屈曲メカニズムの設計および自在屈曲スネアの特許申請2件をおこなった.成果発表として,関連論文4件,学会発表7件,特許出願2件をおこなった.また,ソフトウェア開発を進めており,次年度にナビゲーションシステムとして試作機と統合予定である.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当初の予定どおり,数値シミュレーションおよび試作の両面より研究を進めることで基礎的なメカニズムの提案・テストを素早くおこなうことができている.また,その中で競争力を維持できそうな2つの案件に対しては特許申請をおこなうことができた.その点についてはほぼ予定どおりに研究を進めることができている.一方でナビゲーションソフトウェアの開発については,MRI用の開発は順調に開発を進めているが,超音波システムについての開発が少し遅れているが十分にリリカバー可能である.
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Strategy for Future Research Activity |
試作機を利用可能なナビゲーションソフトウェアを開発し,試作機とシステム統合をおこなう.その後,ファントム実験にてシステムを評価する.ナビゲーションシステムとしては,SIEMENS社のMRIおよび超音波システムを利用する.また,試作機のブラッシュアップを進め,成果発表をおこなう.
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Causes of Carryover |
国際会議発表内容が2つの研究課題の成果物を含んでいたため,もう一方の研究課題の研究費用から国際会議参加費を処理した.そのため,国際会議参加費に用意していた費用が次年度繰越になった.
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
当初は次年度に学会参加の予定はなかったが,成果発表として学会発表をおこなうこととし,その費用に充てる.
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