2016 Fiscal Year Research-status Report
耐放射線照射性に優れた新規トンネルFETの動作実証
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16K18094
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Research Institution | Nihon University |
Principal Investigator |
呉 研 日本大学, 理工学部, 助手 (80736455)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | TFET / Single event effect / SOI / Parasitic bipolar effect |
Outline of Annual Research Achievements |
TFETは、デバイスに対して照射実験とシミュレーションを以って寄生バイポーラ効果は発生しない、過渡的エラーを極小にできること、耐放射線性に優れることを実証する。従来型SOI-MOSFETでは、重イオン照射によりBody内に発生した電荷が留まり、チャネル電位の低下よりSouce-Drainの注入電流を発生させ、収集電荷の増大を招く寄生バイポーラ効果が課題となっている。TFETのSource/Body/Drainはp/i/n形により構成されており、照射により発生した電子・正孔が速やかにSource/Drainに収集されると考えられ、寄生バイポーラ効果の抑制ができること。この原理を以ってTFETにおける重イオン照射誘起電流を低減させられることができることを2次元デバイスシミュレーション及びデバイス作製と照射実験を行うことを用いて評価し、従来型SOI-MOSFETの場合と比較を行う。 初年度では、1)TFETの耐放射線効果を更に確認し、デバイスシミュレーターを用いて耐放射線照射効果をデバイスパラメータを変化させることで、通常型MOSFETに対して大幅に電荷収集を抑えることができたことをまとめる段階に至った。更に、CMOS回路でも同様にTFET構造を用いることで電圧降下を抑える効果があることがわかった。2)照射実験に向けて、単体のTFET作製及び評価の段階にある。デバイス作製と同時に照射実験を行うためにイオン照射研究施設と打ち合わせを重ねている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
本実験では、イオン照射に起因した誘起電流を正確に測定するため、高速オシロスコープを有するTIBIC(Transient Ion Beam Induced Current)システムを用いて各デバイスにおいて発生する重イオン誘起過渡電流測定を観察し、Single Ion Hit (SiH)システムを用いて単一イオンの照射を行う予定であり、照射誘起電流の照射位置依存性、デバイスが照射によって過渡現象の観察、電流発生のメカニズムの解明を行う。現在、この装置が本動作でないことを打ち合わせを経て確認した。 初年度(28年)では、デバイスシミュレーションを用いてTFETの耐放射線効果を確かめた。低電圧CMOS回路動作時に、出力電圧が照射後の低下持続時間が長くなることがわかった。これはTFETの駆動電流が低いことに起因した。
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Strategy for Future Research Activity |
本年度(29年)では、照射実験のため、TFETデバイス作製を進め、動作の安定化を狙う。照射施設と更なる打ち合わせを経て、照射実験の手立てを勧める。デバイスシミュレーションでは、TFETの駆動能力と耐放射線照射効果の相関をまとめる。
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Causes of Carryover |
本研究の根幹であるTFETの耐放射線効果を確認するための照射システムの変更に伴い、デバイス設計に対して変更を行い、照射実験を次年度に繰り越した。その反面、初年度にデバイスシミュレーションを用いた耐放射線照射効果の確認、デバイス作製及び動作安定を図ることを中心に行った。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
デバイス作製に用いるフォトリソマスク、薬剤、基板購入、照射施設使用料、デバイスシミュレーターのライセンス料などに用いる。
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Research Products
(1 results)