2016 Fiscal Year Research-status Report
Project/Area Number |
16K18108
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Research Institution | Tokyo University of Science |
Principal Investigator |
細谷 剛 東京理科大学, 工学部情報工学科, 助教 (60514403)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | 符号化変調 / 通信路符号化 / LDPC符号 / BICM / レートコンパチブル符号 |
Outline of Annual Research Achievements |
本年度は(1) ビット置換符号化変調(Bit-Interleaved Coded Modulation:BICM) に対するシェーピング符号化・復号法の開発,(2) 削除ガウス分布を用いた信号点配置法の開発を行った. (1) 衛星通信方式 Digital Video Broadcasting Satellite Standard-Second Generation (DVB-S2) などに用いられている振幅位相変調 (Amplitude Phase Shift Keying:APSK) を用いた BICM に対して,パイロットビットを用いた新たなシェーピング手法を開発した.Shaping Encoder にて符号化前の情報系列に0となるパイロットビットを挿入し,その後 DVB-S2X にて採用されている組織符号化が可能な LDPC 符号を用いて誤り訂正符号化を行った.これにより,誤り訂正符号化後も符号語ビット0,1の出現確率の偏りを持たせることができた.具体的に DVB-S2 の32APSK の信号点配置では,各信号点の左から2番目のビットラベルが0である信号点は内側の2リング上に存在するため,Shaping Encoder の出力 (0,1非一様) を32APSK のビットラベル2ビット目へと対応付けることにより,送信電力が小さい信号点を大きな確率で送信することができ,非一様な送信確率分布を実現することができた.計算機シミュレーションによる性能評価によって有効性を確認した. (2) 有限の信号点をもつ APSK に対し新しい信号点配置設計法を提案した.削除ガウス分布を用いることにより,有限の信号点をもつ場合はガウス分布にしたがって信号点を配置した場合の問題点である高 SNR 領域での達成レートが大きくならないことを解消した.削除ガウス分布の削除パラメーターを調整することによりピーク対平均電力比を低減しつつ,達成レートの向上を確認できた.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
研究実績の概要で述べた(1),(2)に対しそれぞれ以下の点が不足している. (1) 密度発展方などの理論評価 (2) 削除ガウス分布の削除パラメーターと対象 SNR の関係
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Strategy for Future Research Activity |
現在までの進捗状況で挙げた不足している箇所を解消するとともに,昨年度得られた結果をもとに論文誌への投稿を行う予定である.
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Causes of Carryover |
以下の2点で差額が発生した. (1) 調査のための国内出張が当初より多く要した,(2) 導入予定であった計算機を購入しなかった
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
今年度,前年度に購入しなかった計算機を導入予定である.
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