2017 Fiscal Year Research-status Report
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16K18108
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Research Institution | Tokyo University of Science |
Principal Investigator |
細谷 剛 東京理科大学, 工学部情報工学科, 講師 (60514403)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | 符号化変調 / 通信路符号化 / 低密度パリティ検査符号 / 空間結合低密度パリティ検査符号 / 挿入/削除誤り |
Outline of Annual Research Achievements |
本年度得られた結果は (1) 2次元消失通信路に対する空間結合低密度パリティ検査符号の構成法,および (2) 複数ヘッド型挿入/削除誤り通信路に対する空間結合低密度パリティ検査符号の構成法および復号法である. (1)については,分散配置された記憶装置の特徴を考慮した空間結合低密度パリティ検査(LDPC)符号の構成法を提案した.従来のブロック型のLDPC符号では性能が改善する場合と劣化する場合があったが,空間結合LDPC符号で構成すれば性能向上が達成できることをシミュレーションおよび密度発展法による理論評価それぞれで示した.また従来のLDPC符号と提案したLDPC符号の符号化率の上界を比較することによって提案する符号が常に従来の符号より本質的に性能が勝っていることを明らかにした. (2)については,高密度と低遅延を兼ね備えた不揮発性磁気メモリであるレーストラックメモリ(RM)が複数の読み込みヘッドをもつという特徴を考慮した挿入・削除誤りを確率モデルで定義し,定義した確率モデルに対して挿入・削除の推定を行いつつLDPC符号の復号を行う結合型復号法を提案した.計算機シミュレーションでは,読み込みヘッドの数や,読み込みデータ数による性能比較を行い,RMにおけるデータ読み込み方法の特徴を考慮せず通信路状態の推定と復号を行う場合に比べ,提案したアルゴリズムが高い挿入・削除誤り訂正能力を持つことを示した.また密度発展法による性能解析を行い,読み込みヘッド数を変化させた場合や様々な読み込み方法で評価を行い,効果的な符号化・復号法を示した.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
研究計画書のスケジュールに従って,おおよそ予定した内容を実行できている.
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Strategy for Future Research Activity |
削除ガウス分布を用いたシェーピング手法,およびビット置換符号化変調方式に対して擬似乱数を用いた方式に対するシェーピング手法を検討する.通信路容量ならびにピーク対電力比で良好な結果が得られることが期待できる.また削除・挿入誤り通信路に対しマーカー符号とプロトグラフを統合した符号設計法を検討し,従来独立に設計した方法より性能向上を図りたい.
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Causes of Carryover |
残額は誤差範囲であり,おおむね予算通り使用した.
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