2018 Fiscal Year Annual Research Report
Effects of the characteristics of initial invading floodplain vegetation on channel morphodynamics
Project/Area Number |
16K18152
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
久加 朋子 北海道大学, 工学研究院, 特任准教授 (50751236)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | 流路変動 / 河道内樹林 / 水路実験 / 数値解析 |
Outline of Annual Research Achievements |
近年,全国各地の河川において河道内樹林化の問題が深刻化している.河道内樹林化の背景には,ダムによる流量ピークカットや土砂流出量減少,流路の直線化,堤防や横断工作物による流路横方向移動の減少など,複数の要因が挙げられる.これまで,こうした構造物は洪水時の災害リスクを低減し,我々の生活水準を向上させてきた.しかしながら近年,それに相反する効果として,構造物による河道安定化が河道内樹林化の進行を助長するといった新たな課題が生じている.河道内樹林化は河積の減少させ,洪水時の災害リスクを増大させる.このため,河川管理現場では「河道内へ侵入する樹木を如何に制御し,治水安全性と河川環境との両立を実現するか」が解決すべき喫緊の課題となっている.そこで,本研究では,河道内樹林化の要因となる樹種として融雪出水に伴い種子散布が行われるヤナギ類に注目し,砂州への樹木の侵入特性と,それに伴う局所的な河道内樹林化の形成が河床・流路変動特性に与える影響を解明するため,下記の3つの研究課題に取り組んだ. (1) 砂州への樹木侵入特性と物理現象(流れと砂州形状)との関係性の解明(交互砂州と網状流路を対象とした水路実験を実施) (2) 局所的な河道内樹林化が河床・流路変動特性に与える影響の解明(交互砂州と網状流路を対象とした水路実験を実施) (3) 河道内樹木の定着を考慮した平面2次元河床変動解析の開発(開発済みの平面2次元河床変動解析モデルに,流れに追随する種子散布・定着・植生成長モデルを追加)
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