2016 Fiscal Year Research-status Report
紀伊半島の漁業集落を対象とする社会・空間史アーカイブの構築
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16K18220
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Research Institution | Kyoto Prefectural University |
Principal Investigator |
松田 法子 京都府立大学, 生命環境科学研究科, 講師 (00621749)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | 漁業集落 / 南海トラフ地震 / 被災史 / 津波 / 紀伊半島 |
Outline of Annual Research Achievements |
【現地調査】 計4次にわたり漁業集落と集落内民家の現地調査を実施、和歌山市南部より鳥羽市北部および離島部まで、紀伊半島全沿岸域の調査対象地域踏査を全て完了した。また以上より、本研究で一次調査対象集落として扱う90箇所強の集落を選定した。あわせて、各地の公共図書館において郷土資料の調査・収集を実施した。 郷土資料については、自治体史、地域史、漁業史、集落・建築史、民俗史、被災史、文書・記録、統計などにわたる計200点強の書籍を収集ないし確認し、書誌情報の整備や記述内容の仮分類などを行った。 【データベース作成】(ⅰ)集落の現地調査所見、(ⅱ)集落の歴史、(ⅲ)過去の被災記録、(ⅳ)資料状況、(ⅴ)各年代の空中写真などを掲載するデータベースのフォーマットを作成し、一次調査対象集落90箇所強について(ⅰ)・(ⅴ)の入力を完了した。続いて(ⅱ)に着手中である。なお(ⅴ)については1940~2000年代の空中写真を比較検討できる状態が整ったため、港湾施設の整備状況、集落の拡張や周辺耕地の変化など対象集落に共通する検討事項も複数抽出された。 【現地協力体制の構築】 和歌山県立博物館、和歌山県庁などの関係部署と打ち合わせを行い、今後の現地調査推進に関連する情報交換等を実施した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
平成28年度には4次程度の現地調査を計画していた。この計画が予定通り実行されたほか、更に文献調査やデータベース作成作業についても着手できた。
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Strategy for Future Research Activity |
次年度も今年度同様、4次の現地調査を計画している。今年度の状況から鑑みておおむね問題なく進行できると見込まれるが、現地自治体や漁業組合関係者などとも連絡を取りながらより成果の上がる調査方法を検討したい。文献・資料調査及びデータベース作成作業も並行して進めていく。
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Research Products
(1 results)