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2017 Fiscal Year Research-status Report

合成生物学を指向したプロモーターデザイン技術のプラットフォーム

Research Project

Project/Area Number 16K18297
Research InstitutionNagoya University

Principal Investigator

兒島 孝明  名古屋大学, 生命農学研究科, 講師 (40509080)

Project Period (FY) 2016-04-01 – 2019-03-31
KeywordsAspergillus oryzae / gSELEX-Seq / Data mining / AoXlnR / Transcriptome / Transcription factor
Outline of Annual Research Achievements

1) A. oryzae次世代型育種法の構築
糖代謝に関与する転写因子の一つ、AoXlnRを用いたgSELEXを3ラウンド実施した。高速DNAシークエンサーによって各選択プールの配列を大量に取得し、得られた配列データの解析を行ったところ、AoXlnRの既知の結合モチーフであるGGCT(A/G)Aが抽出された。また、AoXlnR結合活性を示すプロモーター配列を保有する遺伝子が多数検出された。この候補制御遺伝子リストとマイクロアレイによって同定された発現変動遺伝子(DEGs)と照合し、AoXlnRによって直接的に発現制御される51遺伝子を同定した。また、これらDEGの発現変動レベルを従属変数としたデータマイニングを実施したところ、各遺伝子5´-UTRにおける一部のAoXlnR結合モチーフの頻度等が発現変動との間に有意な相関がみられた。さらに、同遺伝子内におけるAoXlnR結合既知の配列とgSELEX-Seqによって新たに検出された一部の結合配列に対して結合活性測定を行い、いずれの部位もAoXlnRに対する結合親和性を示すことを確認した。 これらの結果をまとめた論文を近日投稿予定である。その他、菌核形成に関与するA0090010000784の結合モチーフ及び制御候補遺伝子をgSELEX-Seqによって同定した。現在A0090010000784同様の機能が予想されるA0090010000520とコウジ酸代謝に関与するKojRについて同様の解析を準備中である。
2) DNA結合タグscCroを用いたタンパク質の空間配置の評価とその応用
転写因子scCroをDNA結合タグとして用いてその評価と応用例を示し、その成果を論文にまとめた。現在論文投稿中である。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

3: Progress in research has been slightly delayed.

Reason

1) A. oryzae次世代型育種法の構築
本系のモデル転写因子として用いたAoXlnRを標的転写因子とした解析は順調に進み、その研究成果をまとめた論文を近日中に投稿予定である。その他のA. oryzae由来の転写因子の結合部位の解析も着々と進んでいる。一方で、CRISPR/Cas9を用いた新規高機能型A. oryzaeの作出はまだトライされていない。しかしながら、A. oryzaeのおけるCRISPR/Cas9実施用のDNAコンストラクトを共同研究者より既に恵与されており、近日中に実施予定となっている。
2) DNA結合タグscCroを用いたタンパク質の空間配置の応用と新規プロモーター・RNAポリメラーゼ創出技術(PROPOSE)の開発
PROPOSE実施の基盤技術として、DNA結合タグscCroの評価を行い、この成果を論文としてまとめ,
現在論文投稿中である。また、PROPOSE実施の為のDNAコンストラクトも既に作出済であるが、未だモデル系の構築には至っていない。しかしながら、本系実施に用いる分子ツールは既に揃っている状態で有るため、今後、これらを駆使してPROPOSEの確立を目指す。

Strategy for Future Research Activity

1) A. oryzae次世代型育種法の構築
現在、 A. oryzae由来の転写因子4種類についてgSELEX-Seqを実施済み及び実施中であるが、さらに、タンパク質合成に関与する転写因子を中心に、gSELEX-Seq及びRNA-Seqを遂行する。また、本解析で得られた知見を基に、例えば、セルロースを出発原料とした有用代謝産物生産に特化したA. oryzaeをCRISPR/Cas9によって作出する。尚、CRISPR/Cas9を用いた実験系について既に着手している。
2) 新規プロモーター・RNAポリメラーゼ創出技術(PROPOSE)の開発
大腸菌異種タンパク質生産の効率化を指向したプロモーター・RNAポリメラーゼ創出技術の構築を行う。モデル系として、T7RNAポリメラーゼ及びその不活性型の遺伝子を含むコンストラクトを用いてシステムの最適化を試みる。

Causes of Carryover

消耗品の使用頻度が当初の予想よりも若干少なかった為。
これらは本年度の消耗品購入に使用する予定である。

  • Research Products

    (4 results)

All 2018 2017

All Presentation (4 results) (of which Invited: 1 results)

  • [Presentation] A. oryzae由来代謝制御転写因子XlnR制御遺伝子の網羅的解析とデータマイニング。2018

    • Author(s)
      岡 大椰, 兒島 孝明, 井原 邦夫, 小林 哲夫, 中野 秀雄.
    • Organizer
      日本農芸化学会2018年度大会
  • [Presentation] 新規機能性分子スクリーニングを指向したDNA結合タグによる標的タンパク質の精密空間配置。2018

    • Author(s)
      兒島 孝明, 中野 秀雄.
    • Organizer
      日本農芸化学会2018年度大会
  • [Presentation] BLI法によるDNA結合タグを用いたタンパク質の精密空間配置の評価とその応用。2017

    • Author(s)
      兒島 孝明, 中野 秀雄.
    • Organizer
      ForteBio User Meeting2017
    • Invited
  • [Presentation] 麹菌転写因子XlnR結合部位のゲノムワイド解析と制御遺伝子の網羅的同定。2017

    • Author(s)
      岡 大椰, 兒島 孝明, 井原 邦夫, 小林 哲夫, 中野 秀雄.
    • Organizer
      生物工学若手研究者の集い(若手会)夏のセミナー2017

URL: 

Published: 2018-12-17  

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