2017 Fiscal Year Research-status Report
Project/Area Number |
16K18319
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Research Institution | Tokyo University of Marine Science and Technology |
Principal Investigator |
松本 洋平 東京海洋大学, 学術研究院, 助教 (80572081)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | ロギングシステム / 時刻同期 |
Outline of Annual Research Achievements |
船舶の映像をふくむセンサーデータのロギングシステムについて、映像データをH264で圧縮して保存しつつ、各フレームにタイムスタンプを付与する技術、再生時に他のタイムスタンプ付きのセンサデータと同期して再生させる技術を開発した。 これまで、GiGE Visionのカメラで撮影した映像データは未圧縮で保存していたため、ストレージの速度の都合で保存する場合は5フレーム/秒程度のフレームレートしか得られなかったが、今回の開発で30フレーム/秒で保存することが可能となった。また、保存できるデータのサイズも劇的に削減され、長時間のデータを保存することが可能となった。 また、映像の圧縮自体は従来から可能であったが、圧縮した映像の各画像フレームにタイムスタンプを付与し、他のタイムスタンプ付きのセンサーデータと同時に再生することを可能としたことで、映像圧縮技術が適用できるようになっている。 本研究では、波の映像から波高を計測することを目的としているが、統計的にこれを行うにしても、機械学習的にこれを行うにしても、大量のデータが必要となる。これまでのデータは2時間で船に搭載したSSD(480GB)を使い切っていたが、今回の開発で100時間のデータを記録することが可能となり、統計や機械学習のためにより多くのデータを用いることができるようになった。 また、実験に使用する船舶の運動データを収集し運動モデルの構築を進めている。これは、野島崎沖の波高データが波高計の撤去により得られなくなったため、研究方針として、評価方法として波高を直接計測するのではなく、船舶の運動から推定する必要が生じているためである。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
身内の病により夏季に長期の休暇を取得したことで、データ収集を行うことができなかった。 冬季は荒天によりデータ収集を行う時間がなかった。
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Strategy for Future Research Activity |
HFレーダーの撤去により野島崎での波高系のデータが得られない状況であるので、研究目標をカメラ映像を用いた波高の計測から、カメラ映像を用いた船体運動の予測に切り替えることとした。船体の運動モデルを特定できれば、間接的にこれによって波高を計測することは可能であると考えられ、正解と比較した評価はできないが、当初の目的とそれほど違った内容にはならないと考える。 船の前方の映像と船体の運動(ロール、ピッチ、ヨー)は同時に記録しているので、船の前方領域の画像的変化と船体の運動の関係について統計的、あるいは、機械学習的なモデルを構築し、予測を試みる。
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Causes of Carryover |
データを保存するデータストレージと学会発表に使用する。 次年度使用額が生じた理由は、研究の実施が遅れ、保存するデータがまだ少ないことと、学会発表を行っていないことが要因である。
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