2018 Fiscal Year Annual Research Report
Anlysis of the induction of apoptosis by DNA mismatch
Project/Area Number |
16K18428
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Research Institution | Fukuoka Dental College |
Principal Investigator |
武石 幸容 福岡歯科大学, 口腔歯学部, 助教 (00758055)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | ミスマッチ修復 / アポトーシス / クロマチン動態 / DNA複製 / 癌 |
Outline of Annual Research Achievements |
損傷塩基の一つであるO6-メチルグアニン(O6-mG)は、DNA複製の際にシトシン以外にチミンと誤対合し、突然変異を誘発する。ヒトはこの損傷に対してMutSα複合体、MutLα複合体に依存したミスマッチ修復機構によってアポトーシスを誘導することが知られている。この機構は発ガンに対して抑制的に働くが、詳細な分 子機構は不明な点が多い。 本年度は最終年であるため、論文投稿を目的として補完する実験を行なった。 その結果、MNU処理した細胞の突然変異頻度はSMARCAD1欠損株が野生株と比べて有意に上昇することが確認された。この突然変異頻度の上昇は、MNUによって生じたO6-mGに対してミスマッチ修復が機能しないため突然変異頻度が上昇したと考えられる。そのためSMARCAD1がミスマッチ修復に寄与していることを改めて確認することができた。今後、変異型SMARCAD1を用いて示唆したSMARCAD1のクロマチンリモデリング活性とミスマッチ修復の関係を、O6-mG損傷部位周辺のクロマチン状態の解析する必要があり、今後の課題となった。具体的にはMutSα複合体、MutLα複合体のサブユニットといったミスマッチ修復関連タンパク質を免疫沈降することでO6-mG損傷部位特異的に存在するヒストンを共沈させ、その量、並びにヒストンの修飾を解析することでクロマチンの状態を明らかにすることができる。 最後に本年度は最終年度であるため、今までの成果を論文としてまとめ、投稿した。
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