2017 Fiscal Year Annual Research Report
Discovery of effect predictor of anti-PD-1 antibody in lung cancer
Project/Area Number |
16K18455
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Research Institution | Nagasaki University |
Principal Investigator |
池田 喬哉 長崎大学, 病院(医学系), 助教 (00773871)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | プロトコール作成 / 倫理委員会承認 / 症例集積 / 免疫複合体解析 / 効果予測因子の検出 |
Outline of Annual Research Achievements |
抗PD-1抗体であるニボルマブはT細胞表面にある抑制性の免疫チェックポイントであるPD-1を阻害することで抗腫瘍免疫応答を増強し高い抗腫瘍効果を示す。肺がんに対しは保険適応となっているが効果を予測する十分なバイオマーカーはまだ存在しない。イムノコンプレキソーム解析法は患者の血清から免疫複合体を捕集し抗原タンパク質を同定する方法である。イムノコンプレキソーム解析法を用いてニボルマブを投与する患者の免疫複合体を解析することでその効果予測因子を同定できると考える。そこで①ニボルマブ投与予定の肺がん患者の血清から免疫複合体を捕集し抗原タンパク質を同定する、②抗原タンパク質と治療効果について解析する、③前記①②よりニボルマブの効果予測因子を明らかにする、を目的とし研究を計画した。 研究計画としては、ニボルマブ投与予定の肺がん患者から文書による同意を得る。そして、これらの患者からニボルマブ開始前の血清を採取し、イムノコンプレキソーム解析法を用いて免疫複合体を捕集し、抗原タンパク質の同定を行う。また、それらとニボルマブの治療効果を合わせて解析し効果予測因子の同定を行うこととした。平成28年度の計画としてはプロトコールの作成と倫理委員会での承認までとしていたが、プロトコール作成後、倫理委員会で承認を得て症例集積を開始できた。平成29年度までに32例の症例集積と25例における免疫複合体の解析が終了した。解析結果からは効果予測因子として有望な抗原タンパク質がいくつか検出できた。現在、これらの抗原タンパク質で効果予測が可能かどうか検証行っているところであり、終了すれば結果を学会、論文で発表予定である。
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