2017 Fiscal Year Annual Research Report
Identification of immunosuppressive factor in tumor microenvironment in patient with lung cancer
Project/Area Number |
16K18463
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Research Institution | Kawasaki Medical School |
Principal Investigator |
大植 祥弘 川崎医科大学, 医学部, 講師 (70435014)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | 肺癌 / XAGE1 / PD-1 / TIM-3 / Galectin-9 |
Outline of Annual Research Achievements |
免疫チェックポイント分子を阻害するがん免疫療法は肺癌でも抗PD-1抗体、抗PD-L1抗体をはじめとする抗体免疫療法の道が開かれたが、その効果は未だ不十分である。我々はこれまでの先行研究で、XAGE1免疫の予後延長効果を証明した。本研究では、肺がん局所におけるXAGE1免疫の免疫抑制機序を解明し、新規がん免疫療法の基盤研究とする。 本年度は肺腺癌120例の組織検体を用いて腫瘍組織における①XAGE1、②PD-L1、③Galectin-9を免疫染色法で検討し、予後との相関を解析をした。その結果、①-③因子の予後判別関数は、肺腺癌患者の予後を明確に判別でき、PD-L1は予後良好因子として、Galectin-9とXAGE1発現は予後不良因子であった。判別関数は、病理学的病期、組織の悪性度と独立した予後因子(HR:0.40、P=0.01)であった。 腫瘍局所を詳細に検討することで、肺腺癌患者の予後が予測できることが明らかとなった。また、腫瘍局所では、PD-1/PD-L1経路のみならず、TIM-3/Galectin-9経路が重要であり、それらを阻害するがん免疫療法の開発が重要であることが判明した。本研究成果を応用して、肺腺癌において免疫分子を検討することによって予後の判定が可能となるシステムを構築した。実臨床においては、臨床病期および病理学的病期によって治療法が選択されるが、それらの病期とは別に免疫分子を指標とした予後判定システムを用いることで、臨床的な早期がんであっても積極的な集学的な治療が必要な患者を選択できる。このような患者選択は、新たな創薬や治療法の開発の基盤となる。また、免疫分子への重み付けは、肺腺癌におけるがん免疫療法など新薬開発への重要な指標となる。
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Research Products
(7 results)
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[Journal Article] NY-ESO-1 Protein Cancer Vaccine With Poly-ICLC and OK-432: Rapid and Strong Induction of NY-ESO-1-specific Immune Responses by Poly-ICLC.2017
Author(s)
Takeoka T, Nagase H, Kurose K, Ohue Y, Yamasaki M, Takiguchi S, Sato E, Isobe M, Kanazawa T, Matsumoto M, Iwahori K, Kawashima A, Morimoto-Okazawa A, Nishikawa H, Oka M, Pan L, Venhaus R, Nakayama E, Mori M, Doki Y, Wada H.
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Journal Title
J Immunother
Volume: 4
Pages: 140-147
DOI
Peer Reviewed
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