2017 Fiscal Year Annual Research Report
Functional analysis of the role of plant tyrosine protien kinase for gibberellin signalling.
Project/Area Number |
16K18570
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Research Institution | Iwate Biotechnology Research Center |
Principal Investigator |
根本 圭一郎 公益財団法人岩手生物工学研究センター, 園芸資源研究部, 主任研究員 (60566727)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | ジベレリン / ユビキチン化 / リン酸化 / シグナル伝達 |
Outline of Annual Research Achievements |
我々は、これまでに植物プロテインキナーゼCRK2によるリン酸化が植物ホルモン・ジベレリン(GA)受容体GID1の安定化に関与すること、さらに、GID1と相互作用するRING型E3リガーゼGARUがCRK2によってリン酸化されることを明らかにしている。前年の研究成果において、GARUはGID1のユビキチン化依存的な分解を誘導し、GAシグナルを負に制御する機能を有していることを明らかにした。本年度は、GARUのチロシンリン酸化を触媒するCRK2がGAシグナルにおいてどのような役割を果たしているのかを解析した。まず、我々はCRK2によってリン酸化されるTyr-321残基に変異を導入した擬似リン酸化/非リン酸化型GARUを発現する遺伝子組み換え体の作出を試みた。しかしながら、野生型および変異型GARU遺伝子の高発現は、GID1受容体の分解を促進するためにほとんど発芽せず、遺伝子組み換え体を作出することができなかった。そこで、プロトプラストを用いた一過的発現解析系を用いて、CRK2によるGARUリン酸化の機能を解析した。その結果、CRK2によるGARUのTyr-321残基へのリン酸化はGARU-GID1相互作用を阻害すること、さらに、リン酸化状態/擬似リン酸化型のGARUはGID1をほとんどユビキチン化できないことが明らかになった。さらに、CRK2高発現植物体は、GA感受性がgaru遺伝子欠損体と同等であることが明らかになった。以上の結果から、CRK2はGARUをチロシンリン酸化依存的に不活性化し、GID1の安定化に寄与するGAシグナルの正の制御因子であることが明らかになった。
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Research Products
(3 results)
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[Presentation] Tyrosine phosphorylation of the GARU E3 ubiquitin ligase promotes gibberellin signalling by preventing GID1 degradation2017
Author(s)
Nemoto, K., Ramadan, A., Arimura, GI., Imai, K., Tomii, K., Shinozaki, K., Sawasaki, T.
Organizer
第59回日本植物生理学会年会
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