2017 Fiscal Year Annual Research Report
Mechanisms of protein-protein interaction which govern the structure of starch.
Project/Area Number |
16K18571
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Research Institution | Akita Prefectural University |
Principal Investigator |
クロフツ 尚子 秋田県立大学, 生物資源科学部, RPD特別研究員 (30583330)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | イネ / 澱粉 / アミロペクチン / 酵素間相互作用 / 複合体 |
Outline of Annual Research Achievements |
澱粉構造を決める伸長酵素(SS)、枝作り酵素(BE)、枝切り酵素(DBE)がイネ胚乳で相互作用し、活性を持つ高分子量の複合体を多種類形成する。 本研究では、上記のタンパク質-タンパク質複合体の構成成分であり、また、欠損すると特徴的な澱粉構造を示す4 種類の澱粉生合成関連酵素(SSI, SSIIa, BEI, BEIIb)に着目し、これらの酵素が欠損すると、酵素間相互作用がどのように変化して作用するかを明確にすることを目的とした。 SSI,SSIIa,BEIIbのいずれかを欠損したイネの登熟種子から,澱粉生合成関連酵素を含む可溶性画分を抽出し,ゲル濾過法と免疫沈降法を行った。溶出サンプルと10種類のアイソザイム特異的抗体を用いて,ウエスタンブロット法で解析した。ゲル濾過法の結果より,野生型と比較してSSI欠損変異体は,SSIIa, SSIVb,BEIIbが200-400 kDaに溶出する割合が減少したが,一方で、700 kDa以上の超高分子量に溶出する割合が増加した。SSIIa欠損変異体では、高分子量に溶出するSSIが増加し、モノマーが減少した。BEIIb欠損変異体では,200 kDa以上に溶出するSSIIaとBEIの量が微減し、高分子量に溶出するBEIIaの量が激増した。これらのことから、いずれかの澱粉生合成関連酵素が欠損した場合に、酵素複合体の形成は他のアイソザイムによって相補されることが明らかになった。一方で、どの酵素が欠損または不活性化するかによって、その酵素の機能を完全に相補できないことも明確になった。
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Research Products
(16 results)