2019 Fiscal Year Annual Research Report
Development of a continuous bioreactor for piezophiles
Project/Area Number |
16K18611
|
Research Institution | Japan Agency for Marine-Earth Science and Technology |
Principal Investigator |
宮崎 征行 国立研究開発法人海洋研究開発機構, 超先鋭研究開発部門(超先鋭研究プログラム), 技術副主任 (50399573)
|
Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2020-03-31
|
Keywords | 高圧連続培養 / 好圧菌 / 貧栄養微生物 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、バッチ式でしか微生物の培養することができなかった高圧培養において、高圧連続培養装置を開発し、より自然な環境を再現した状態での培養を可能にすることで、ほとんど認識できていない好圧性の貧栄養性菌や独立栄養性菌の存在を明らかにする。そこで連続培養式の高圧容器を開発し、培養が困難であるが故に知見の少なかった好圧性菌の多様性を明らかにすることを目的とする。 平成31年度(令和元年度)は実サンプルを用いた培養を行った。培養条件はPachiadakiらがサイエンス誌に報告した情報を元に、シアン酸塩、尿素、アミノ酸を含んだ海水培地を作成した。培養温度は4℃、培養圧力は装置が安定する30 MPaとした。植種源は伊豆・小笠原海溝から採取した深度5600mの海水を使用した。培地はジャーファーメンターを用いてpH、温度、溶存酸素濃度を調整して供給した。培養開始3日間は順調であったが、培養4日目に圧力低下が確認され、原因を探っていたところ、加圧ポンプからの液漏れが発見された。修理を検討したが過去数回同じ症状が出た箇所であった為、加圧ポンプ自体交換する必要性が生じた。そのため、連続培養での実験を断念せざるを得なかった。同じサンプルを使用して行ったバッチ培養の亜硝酸酸化反応について確認を行ったが、亜硝酸から硝酸に酸化される反応は見られず、培地初期に含まれていた硝酸が消費されていた。このことからバッチ培養での分離については困難である事が示唆された。本研究では連続加圧培養装置について、加圧ポンプの性能や配管の簡略化、加圧容器は海水をそのまま使用するため錆びない素材を用いるなど、改善が課題となった。
|