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2017 Fiscal Year Research-status Report

危険予期と適応行動選択におけるセロトニン関連遺伝子の影響

Research Project

Project/Area Number 16K18632
Research InstitutionNagasaki University

Principal Investigator

西村 碧 (本井碧)  長崎大学, 医歯薬学総合研究科(医学系), 客員研究員 (90761049)

Project Period (FY) 2016-04-01 – 2019-03-31
Keywords事象関連電位 / 遺伝子多型 / セロトニントランスポーター / 注意
Outline of Annual Research Achievements

昨年度に引き続き生理指標データの分析を行い、セロトニントランスポーター遺伝子多型によって画像に対する情動反応に差異が見られるか検討した。
まず、単独の画像提示による実験において、セロトニントランスポーターの発現が少ないとされるss型の被験者は、人物画像により大きな注意反応を示すことが刺激呈示後300~500msに出現する事象関連電位の後期成分から明らかになった。主観評価には遺伝子多型による差はなかった。この結果について、論文投稿準備を行った。
この実験の結果は、不快刺激と遺伝子多型の交互作用を示さなかったため、「日本人ss型におけるのヒトへの反応性の高さが社会的な危機回避に寄与する」ことは示すことが出来なかった。したがって、画像刺激の予期を伴う以下の実験のデータ分析を進めた。
先行する警告刺激に4種類の図形刺激を用い、後続の情動刺激には快、不快、中立の3条件の刺激を用いた。情動刺激の感情価によってそれぞれ異なる警告刺激を対応させることで、情動画像を予期可能な条件、予期不可能な条件、2つの条件とした。その結果、セロトニントランスポーターの発現が多いとされるLアレルを持つ被験者群において、予期不可能であった快刺激の後頭部の後期陽性電位(LPP:1000ms~3500ms)は、予期可能な快刺激のLPPと比べ有意に大きいことが分かった。
また、今後実施する予定である受容体に関連する遺伝子多型の一塩基多型(SNP)タイピングについて文献調査と使用機材の調整を行った。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

3: Progress in research has been slightly delayed.

Reason

平成29年9月から産前産後休暇および育児休暇を取得しており、研究が一時中断している状況にある。研究期間を1年延長し、平成30年度6月より研究を再開する。

Strategy for Future Research Activity

変更前の計画においては、平成29年度にレセプター関連のタイピング及び連続した画像呈示プロトコルを用いた生理実験のデータ解析と論文投稿を計画していた。
出産に伴う休業のためこれらの作業が中止されている状況にあることから、平成30年度6月より研究を再開し、まず生理実験の詳細なデータ解析と論文投稿を行う。
これに並行して、単独の画像呈示による生理実験の成果を論文投稿する。
平成30年9月頃よりセロトニンのレセプター関連の一塩基多型(SNP)タイピングを行い、上述した2つの生理実験データを用いて、情動反応と予期に関する生理心理反応との関連を明らかにする。
平成30年12月までにタイピングを完了させ、統計解析・学会発表及び論文執筆を行う。

Causes of Carryover

出産及び育児休業のため平成29年9月から平成30年5月まで研究を中断した。追加の遺伝子分析を行うための物品及び人件費・論文投稿費用として使用する。

URL: 

Published: 2018-12-17  

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