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2016 Fiscal Year Research-status Report

リンドウの青色花におけるゲノム編集技術を活用したコピグメント効果の検証

Research Project

Project/Area Number 16K18654
Research InstitutionIwate Biotechnology Research Center

Principal Investigator

田崎 啓介  公益財団法人岩手生物工学研究センター, 園芸資源研究部, 研究員 (80733419)

Project Period (FY) 2016-04-01 – 2018-03-31
Keywordsゲノム編集 / ゲンチオデルフィン / 花色 / リンドウ
Outline of Annual Research Achievements

本研究は、リンドウにおいて開発を進めているゲノム編集技術を確立・活用し、リンドウの青い花の主要色素であるゲンチオデルフィンの生合成に関わる酵素遺伝子、とくにアントシアニジン骨格の修飾酵素遺伝子の変異系統を作出・解析することで、リンドウの青い花色に真に寄与するコピグメントを生体内で明らかにすることを目的に推進している。
本年度は、リンドウにおけるCRISPR/Cas9によるゲノム編集技術を確立し、CHI、F3’5’H、DFR、ANS、5GT、3’GT、5AT、U6CGTなどの変異系統を選抜した。具体的には、ビアラフォスで形質転換体を選抜した後、サンガーシーケンスによる標的配列の解析を行い、配列の欠損あるいは挿入変異が認められた系統について、in vitroによる維持あるいは閉鎖系温室への馴化を行った。
現在までに、F3’5’H、DFR、5GT、5ATの変異系統で開花個体が得られ、非変異個体の青い花色と比較して、それぞれピンク色、白色、淡いピンク色、淡い藤色の花色表現型が認められた。さらに、5GT変異系統の花弁色素抽出液を用いてHPLCクロマトグラム(520nm)を確認したところ、ゲンチオデルフィンの蓄積はほとんど認められず、デルフィニジン-3-グルコシドと推定される代謝物の蓄積が認められた。
このように、本年度はリンドウのCRISPR/Cas9によるゲノム編集系の確立、およびフラボノイド生合成関連遺伝子の変異導入および色素代謝物の改変に成功し、本研究の目的の解析に用いる植物材料を得ることができた。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

当初の計画通り、本年度はリンドウにおけるCRISPR/Cas9によるゲノム編集技術を確立し、複数のターゲット遺伝子について変異系統を作出することに成功した。次年度はこれら変異系統を用いた詳細な解析を行う予定であり、おおむね順調に進展している。

Strategy for Future Research Activity

作出した複数の変異系統を用いて、HPLC分析によりそれぞれの花弁に蓄積する代謝物を同定し、代謝物と花色表現型の関係性を明らかにする。また、各変異系統のターゲット遺伝子の発現解析などを行い、ノックアウトを示す補足データを収集する。さらに、アントシアニジン修飾を担う5GT、3’GT、5ATの変異系統の代謝物、花色表現型などのデータを中心に用いることで、リンドウ花弁の青い発色に寄与するコピグメント効果について考察を行う。

Causes of Carryover

物品費の支出を当初の計画より抑えたこと、旅費を使用しなかったことが、次年度使用額が生じた主な理由である。

Expenditure Plan for Carryover Budget

平成29年度4月以降において、本研究計画において必須であるHPLCの一部パーツが不足し、使用不能の状態となっている。次年度は、生じた次年度使用額をHPLCパーツ購入の予算として計上し、研究体制を整え、当初の計画を滞りなく推進する予定である。

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Published: 2018-01-16  

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