2018 Fiscal Year Annual Research Report
Molecular mechanism of ArfA-mediated ribosome rescue
Project/Area Number |
16K18684
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Research Institution | Hirosaki University |
Principal Investigator |
栗田 大輔 弘前大学, 農学生命科学部, 准教授 (60552651)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | リボソーム / 翻訳 / タンパク合成 |
Outline of Annual Research Achievements |
前年度に引き続き、ArfA+RF2によるリボソームレスキュー機構の分子メカニズムを明らかにするために、ArfA/RF2/リボソーム複合体の解析を行った。本研究は大きく分けて構造解析とカイネティクス解析からなるが、平成30年度は構造解析を中心に行った。平成28年度のクライオ電子顕微鏡解析の結果から、ArfAとRF2は近接した部位に結合していることが明らかになった。RF2はリボソーム結合する際に構造変化することが示唆されているが、クライオ電子顕微鏡による構造解析の結果では構造変化後の構造しか得られなかった。平成29年度にRF1-RF2キメラを作製したが、その中にペプチジルtRNA加水分解活性の低下が見られる変異体を得た。この変異体はリボソームへの結合活性は野生型RF2と同等であることから、リボソーム結合後のステップで停滞している可能性がある。すなわちRFの構造変化前の状態で停止していると考えられる。 この変異体に対して、部位特異的ラジカルプロービング法による複合体の構造解析を行った。まず、野生型RF2に対して、様々な部位にシステイン残基を導入した変異体を多数作製し、in vitroでペプチジルtRNA加水分解活性を確認した。活性が見られたRF2変異体に対して、ラジカルプロービングを行いリボソーム中での結合部位を明らかにした。その結果は、クライオ電子顕微鏡による結果と矛盾しないものであった。
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