2017 Fiscal Year Annual Research Report
Chemical regulation of host recognition in plant parasitic nematode
Project/Area Number |
16K18695
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Research Institution | Tokyo University of Agriculture |
Principal Investigator |
伊藤 晋作 東京農業大学, 生命科学部, 助教 (70608950)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | ダイズシストセンチュウ / 植物寄生線虫 / 硝酸塩 / 誘引 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は植物寄生線虫の行動を制御する化合物を見出すことを目指している。本年度は昨年度に引き続き孵化促進物質を探索するとともに、昨年度見出した誘引物質への誘引行動について詳細に解析することで植物寄生線虫の誘引機構の解明を目指して検討を行った。昨年度までに根寄生線虫であるダイズシストセンチュウは硝酸塩及びそのアナログに誘引されることを見出していた。硝酸塩への誘引は試験系中の硝酸塩の濃度勾配によって引き起こされることが明らかとなった。また濃度勾配があった場合でも誘引試験の試験系中に微量の硝酸塩が存在することで誘引行動は抑制された。一方で、ダイズシストセンチュウは豆科植物に特に強く誘引されるが、その誘引は試験系中の硝酸塩によって抑制されなかったことから、宿主根への誘引と硝酸塩への誘引機構は大きく異なっていることが示唆された。加えて、硝酸塩への誘引時、宿主根への誘引時に変化する遺伝子をRNAseqにより解析した結果、誘引行動時に変化する遺伝子や硝酸塩への誘引時にのみ変化する遺伝子、宿主根への誘引時にのみ変化する遺伝子を見出すことができた。
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