2016 Fiscal Year Research-status Report
水産軟体動物における2段階の海藻資化戦略:自然免疫賦活化とエネルギー獲得
Project/Area Number |
16K18748
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
熊谷 祐也 北海道大学, 農学研究院, 特別研究員(PD) (00589997)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | 水産軟体動物 / ラミナリナーゼ / 自然免疫 / ラミナリン |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は水産軟体動物が海藻多糖をどのように資化するのかを明らかにすることを目的としている。その中でもラミナリンは自然免疫を賦活化する糖質であるが、それらはβ-(1→3)-グリコシド結合から成るもので構成糖はエネルギー源となるグルコースである。そのため、水産軟体動物がラミナリンをエネルギー源としてみなしているのか、または自然免疫を賦活化するものとして利用しているかのという疑問を明らかにするものである。本研究は水産軟体動物の生化学的な特性を明らかにするだけでなく、水産養殖において病気などの問題解決の糸口にもつながる研究であり凡庸性が高いものである。 本研究の核となるのがラミナリンを分解する酵素群ラミナリナーゼであり、これには独特なドメインを持つことが明らかとなり、それらの働きがラミナリンをエネルギー源としての利用または自然免疫賦活化する物質として利用しているかを制御していると考えられたため、その機能解析を行った。これまでに本ドメインは海藻多糖の成分に結合能を示すことを明らかとしたが、どの糖質に親和性を示すのか明らかでなかった。詳細な検討の結果、本ドメインはアルギン酸などの酸性多糖に結合することが明らかとなった。ここではそれに対する結合の強さを明らかとした。可溶性糖質とタンパク質の結合力の測定はアフィニティーゲル、表面プラズモン共鳴、等温滴定型カロリメトリーにより評価した。その結果、表面プラズモン共鳴でその結合力を評価することができ、2×10-8 (M)の解離定数を求めることができた。また本ドメインは塩により結合能が異なる。その評価についても本装置を用いることで測定が可能であることが分かった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
本研究課題設定以上の成果が出ているため。
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Strategy for Future Research Activity |
当初の計画通り遂行する。
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Causes of Carryover |
購入予定の物品の代替品を見つけたため。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
消耗品にあてる。
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Research Products
(9 results)
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[Journal Article] Molecular insights into the thermal stability mechanism of actinomycete mannanase.2016
Author(s)
Kumagai, Y., Uraji, M., Wan, K., Okuyama, M., Kimura, A., and Hatanaka, T.
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Journal Title
FEBS Letters
Volume: 590
Pages: 2862-2869
DOI
Peer Reviewed / Acknowledgement Compliant
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[Journal Article] Megalo-type α-1,6-glucosaccharides induce production of tumor necrosis factor α in primary macrophages via toll-like receptor 4 signaling.2016
Author(s)
Joe, G.H., Andoh, M., Shinoki, A., Lang, W., Kumagai, Y., Sadahiro, J., Okuyama M., Kimura, A., Shimizu, H., Hara, H., and Ishizuka, S.
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Journal Title
Biomedical Research (Tokyo)
Volume: 37
Pages: 179-186
DOI
Peer Reviewed
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[Presentation] Functional isomalto- megalosaccharide synthesized by enzymatic decoration2016
Author(s)
Kumagai. Y., Lang, W., Sadahiro, J., Okuyama, M., Hara, H., and Kimura, A
Organizer
International Carbohydrate Symposium -ICS 2016
Place of Presentation
New Orleans, LA
Year and Date
2016-06-17 – 2016-06-22
Int'l Joint Research
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