2017 Fiscal Year Annual Research Report
Novel methodology for the synthesis of unnatural amino acid-containing peptide based on asymmetric construction of indolyl glycine
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16K18845
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Research Institution | The University of Tokushima |
Principal Investigator |
猪熊 翼 徳島大学, 大学院医歯薬学研究部(薬学系), 助教 (40541272)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | ペプチド合成 / 不斉触媒 / Friedel-Crafts反応 / 中分子 / 酸化反応 |
Outline of Annual Research Achievements |
前年度見出したNpsイミノα-メチルアミドをモデル基質としてNpsイミンへのFriedel-Crafts反応について求核剤の適用範囲を検討したその結果、電子求引基や供与基を持つ様々なインドール求核剤で中程度から高い立体選択性で目的の付加体を得ることができた。次にインドール芳香環上の置換基の位置が反応に及ぼす影響について調べたところ、2位が置換されたものを用いた際にeeは低調であったがそれ以外の置換位置のものはいずれも良好な立体選択性を示した。 前年度、疎水性アンカー担持ペプチドに本反応を適用することでインドリルグリシン含有ペプチドの生成を確認できたが、本年は各ステップの反応条件や手順改善を通じて、目的物の単離を試みた。Npsグリシンペプチドのイミンへの酸化反応について検討したところ、本反応は基質に対して10当量の二酸化マンガンを用いることで2時間で反応を終結させることができ、粗生成物をシリカゲルカラムで精製することで純度の高いN末端Npsイミノペプチドを得ることができた。さらにインドールとの不斉Friedel-Crafts反応は、基質に対しておよそ50当量のキラルリン酸触媒を用い2日間反応させることで、良好に進行することが分かった。この段階でカラム精製した後、インドール窒素のAlloc保護、Nps基の除去とチロシン残基の導入いずれもカラム精製する必要なく、酸性条件で疎水性アンカーから切り出すことでAlloc保護されたインドリルグリシンを有する粗ペプチドを純度よく得ることができた。予備検討の結果から本ペプチドはAlloc基を除去すると酸性条件に不安定となると予測されたため、TFAを含まない溶出条件でHPLC分取を行い所望のインドリルグリシン含有ペプチドを単離し、本法による非天然アミノ酸含有ペプチド合成の実現可能性を示す事が出来た。
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Research Products
(2 results)