2016 Fiscal Year Research-status Report
細胞内分子薬理に基づく新規尿酸生成抑制薬とプリンアナログの至適併用の確立
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16K18935
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Research Institution | University of Fukui |
Principal Investigator |
森田 美穂子 福井大学, 学術研究院医学系部門(附属病院部), 医員 (40623872)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | キサンチンオキシダーゼ阻害薬 |
Outline of Annual Research Achievements |
新規非プリン型XOD阻害薬が6-MPに及ぼす効果増強の分子薬理学的解明を行うために、まず、細胞増殖抑制効果を検討した。培養急性前骨髄球性白血病細胞(HL60)を用いて、XOD阻害薬(フェブキソスタットまたはトピロキソスタット)存在下、または非存在下に6-MPを一定濃度、一定時間暴露させる。まずはフェブキソスタットで検討を行った。細胞増殖をXTT法により定量し、HL60に対する6-MP単剤の50%増殖阻止濃度(IC50)は3.9μMであること、フェブキソスタット単剤では細胞増殖抑制効果は認めないことを確認した。従来薬であるアロプリノールでも同様の実験を行い、新規XOD阻害薬のトピロキソスタットとの実験結果を照らし合わせ、今後は比較検討もしていきたいと予定している。さらに再現性について検討しているところである。 さらに、XOD活性の阻害について検討を開始した。新規XOD阻害薬の阻害を検討するための比較検討用の前実験として、6MPとの減量規定が定められているアロプリノールを用いてXOD活性を測定した。アロプリノール存在下/非存在下、フェブキソスタット存在下/非存在下に、XOD活性を過酸化水素と10-acetyl-3,7-dihydroxyphnoxazineにより生成されるResorufinとして蛍光測定(ex 535/em 590 nm)した。XOD活性の検出できるとされているレベルより低値ではあるが、XOD活性を測定することは確認できた。しかしながら、XOD阻害薬の有無でのXOD活性の差が小さく、有意な差かどうか判断困難である。今後も測定条件(時間、アロプリノールまたは新規キサンチンオキシダーゼ阻害薬)を変更しつつ、実験を重ねる必要がある。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
産休、育休を取得していたこと。また、復帰後に留保期間を設けたために、実質の実験開始が平成29年4月からになってしまったため。
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Strategy for Future Research Activity |
今後は、新規XOD阻害薬としてトピロキソスタットも含めて、同様の実験を繰り返し、再現性を確認していく。 フローサイトメトリーによる殺細胞効果の測定を行っていく。 現在の業務時間の中で、一人で実験を進めるにはかなり難渋し、実験課題の進捗が大幅に遅れることが予想されるため、実験助手などを追加、延長する必要があると考える。
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Causes of Carryover |
産休、育休、さらには復帰後の留保期間のために実験開始が遅れたため
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
今後も継続して行う、XOD測定、XTTやフローサイトメトリーにかかわる実験の試薬、細胞培養にかかわる経費として使用予定である。
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