2020 Fiscal Year Research-status Report
細胞内分子薬理に基づく新規尿酸生成抑制薬とプリンアナログの至適併用の確立
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16K18935
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Research Institution | University of Fukui |
Principal Investigator |
森田 美穂子 福井大学, 学術研究院医学系部門(附属病院部), 医員 (40623872)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | 相乗効果 / XOD活性 / 抗腫瘍効果 / 細胞死 |
Outline of Annual Research Achievements |
白血病HL60細胞での検討の後、CEM細胞で研究中である。 XTT assayにより、細胞増殖抑制を評価し6MPの抗腫瘍効果を確認した。6MPのIC50は 0.9 μM、Febuxostatとallopurinolは100 μMの濃度でもIC50に達しなかった。 6MPとFebuxostatおよびallopurinolの併用効果を評価するためにcombination indexを測定した。 6MPとfebuxostatでは0.114、6MPとallopurinolでは0.119であり、いずれも著明な相乗効果(Combination index<1)であった。 アネキシンVによるフローサイトメトリーで細胞死を評価した。6MPと両XOD阻害薬(febuxostatおよびallopurinol)併用でアポトーシスの増加は認めなかった。 XOD活性測定として、キサンチンオキシダーゼ(XOD)蛍光分析を行い、浮遊細胞株でも微量であるがXOD活性の検討が可能なことを確認した。コントロールのXOD活性は 84 μU/mLであった。febuxostat存在下での2,6,24時間でのXOD活性はそれぞれ74.7 μU/mL、67.8μU/mL、45.8 μU/mLであった。同様にallopurinol存在下でのXOD活性は2,6,24時間でそれぞれ71.0 μU/mL、60.8 μU/mL、55.0 μU/mLであった。allopurinolの6時間XOD活性は、febuxostatよりも強力なXOD阻害作用を示唆した。24時間値のXOD活性はfebuxostatはallopurinolより長時間強力にXOD阻害活性を有することを示唆すると考えられた。また、6MPそれ自体は、XOD活性の6MPとの併用実験において、6MPそのものによるXOD阻害作用がないことを確認した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
感染症流行による業務の多忙によるエフォートの減少、プラスチック製品の入荷遅延 学会の中止・延期
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Strategy for Future Research Activity |
この研究へのエフォート比率を上げ、追加実験の後、論文化の準備を進める。 予想に反する実験結果に対する考察を行い、再現性を確認する。 アポトーシス、XOD活性の実験において至適条件の検討を行う。 Febuxostatとアロプリノールのデータ比から、Febuxostatと6MPの併用時の至適用量の換算が可能か検討する。
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Causes of Carryover |
感染症流行による実験そのものの遅延、実験に要する製品の納入の遅延、さらに学会の延期・中止のために未使用額が生じ、次年度使用額が生じました。 今後は追加実験の施行、また学会への参加、論文化に際して必要経費が生じると考えます。
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