2018 Fiscal Year Annual Research Report
Elucidation of the mechanism of oncogenic transformation by Pdcd4 knockdown
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16K18969
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Research Institution | Mukogawa Women's University |
Principal Investigator |
吉川 紀子 武庫川女子大学, 薬学部, 准教授 (40373120)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | Pdcd4 / がん抑制遺伝子 / がん化 |
Outline of Annual Research Achievements |
正常細胞としてマウス線維芽細胞である NIH3T3 細胞およびC57BL/6J-emb 細胞、悪性度の低いがん細胞としてマウスメラノーマ細胞である B16-F0 細胞およびヒト乳がん細胞である T47D 細胞を使用した。DharmaFECT トランスフェクション試薬を用いて、細胞に siRNA を導入し Pdcd4 ノックダウン細胞を作製した。また、Pdcd4 のノックダウンが、細胞内にて機能的に働いていることを AP-1 転写活性、浸潤能及び遊走能の増強により確認した。 上記の Pdcd4 ノックダウン T47D 細胞より抽出した mRNA をショ糖密度勾配遠心によりフラクションに分画し、非翻訳 mRNA 画分と翻訳 mRNA 画分に分けた。非翻訳 mRNA 画分および翻訳 mRNA 画分を用いて、マイクロアレイ解析を行い、Pdcd4 が翻訳を阻害している遺伝子候補群を得た。Quantitative RT-PCR 法にてマイクロアレイ解析の結果を確認し、p53 遺伝子ファミリーである p73 遺伝子の N 末端の転写活性化ドメインを欠損している ΔNp73 遺伝子を同定した。そこで、Pdcd4 ノックダウン T47D 細胞を用いて ΔNp73 タンパク質発現量を検討したところ、コントロールと比較して 2.5 倍増加した。さらに、MDA-MB-231 ヒト乳がん細胞に Pdcd4 を過剰発現させて T47D 細胞と同様の実験を行ったところ、コントロールと比較して ΔNp73 遺伝子の翻訳及びタンパク質発現量は減少した。 また、C57BL/6J-emb 細胞およびマウスメラノーマ細胞である B16-F0 細胞でもマイクロアレイ解析を行い、セントロメアに局在する CENP-A のシャペロンである Hjurp もPdcd4 の標的分子である可能性が示唆された。
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Research Products
(10 results)