2017 Fiscal Year Annual Research Report
The understanding of the regulatory mechanisms how MYMLR regulates MYC
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16K19050
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
梶野 泰祐 名古屋大学, 医学系研究科, 助教 (50723673)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | MYC / lncRNA |
Outline of Annual Research Achievements |
平成29年度は前年度に引き続き、①MYMLRによるMYCの制御の詳細な分子機構の解明と、②生体内におけるMYMLRの役割の解明を行った。MYMLRによるMYCの制御機構の解明のため、MYMLR結合タンパク質の網羅的な探索を行った。まず、MYMLRの細胞内局在について検討したところ、細胞内の特に核内に多く存在することを明らかにした。そこで、in vitroにて合成したラベル化MYMLRと核抽出液を混ぜ、MYMLR結合タンパク質を単離・精製したのちにマススペクトロメトリーを用いて網羅的な探索を行い、MYMLR結合タンパク質、MBP1を同定した。そしてこのMYMLRとMBP1との結合を分子生物学的手法により検証し、細胞内在性のMYMLRが同じく細胞内在性のMBP1と結合することを明らかにした。 また、生体内におけるMYMLRの役割の解明は、CRISPR/Cas9システムによるMYMLRノックアウトマウスを用いて行った。MYMLRの標的遺伝子であるMYCは個体発生において必須の役割を担っており、MYMLRノックアウトマウスもMYCノックアウトマウス同様に胎生致死になると考えていたが、野生型マウスと同様に生存していた。そこでMYMLRノックアウトマウスの交配をさらに進めて個体数を増やし、体重や寿命、さらには繁殖能といった生命の維持と深く関わる生理的な現象に与える影響について検討しつつある。 以上のごとくに、今年度は、①MYMLRによるMYCの制御機構の解明を目指し、MYMLRの細胞内における結合タンパク質を同定し、詳細な分子機構の解明に迫るとともに、②MYMLRの生体内における機能解析についても、MYMLRノックアウトマウスを用いた解析を推し進めて、MYMLRによる複雑な癌の制御に関する重要な情報を得ることができた。
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[Presentation] Divergent lncRNA MYMLR regulates MYC by eliciting DNA looping and promoter-enhancer interaction2017
Author(s)
Taisuke Kajino, Teppei Shimamura, Shuyi Gong, Kiyoshi Yanagisawa, Masahiro Nakatochi, Sebastian Griesing, Yukako Shimada, Keiko Kano, Motoshi Suzuki, Satoru Miyano, Takashi Takahashi
Organizer
Keystone Symposia, DNA and RNA methylation