2018 Fiscal Year Annual Research Report
Investigation of epigenetic changes related to histological subtype in invasive lung adenocarcinoma and development of precision medicine.
Project/Area Number |
16K19082
|
Research Institution | Tottori University |
Principal Investigator |
坂部 友彦 鳥取大学, 医学部, 助教 (50639747)
|
Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
|
Keywords | 翻訳後修飾 / オルガノイド / 組織亜型 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、浸潤性肺腺癌の組織亜型ごとのヒストン修飾パターンの違いを明らかにすることで、組織亜型形成メカニズムを解明し、予後不良なhigh grade亜型を標的とした新規治療法開発を目指すことを目的として研究を実施した。 Stage Iの浸潤性肺腺癌492例について、優勢組織亜型解析を行ったところLPが87例 (17.7%)、APが272例 (55.3%)、PPが73例 (14.8%)、MPPが4例 (0.8%)、SPが56例 (11.4%)であった。さらに、low grade亜型 (LP, AP, PP)とhigh grade亜型 (MPP, SP)に分類した結果、high grade亜型を有する患者は、全生存期間、無再発生存期間ともに有意に短いことが明らかとなった。また、各亜型におけるヒストン修飾を検出し、特徴的な修飾パターンを同定するために、病理標本を用いたイメージング質量分析を試みた。2種類のイメージング質量分析計 (rapifleX MALDI Tissuetyper, Solarix XR)を用いて病理標本及び標品におけるヒストンH3、ヒストンH4における各修飾の検出を行ったが、目的とする質量を示すピークは検出できなかった。今後、サンプル前処理に使用する条件を更に詳細に最適化する必要があると考えられた。 形成メカニズムを検証するための評価モデルとしてin vitro発癌モデルに着目し、マウス肺細胞を用いた肺オルガノイドの作成を行った。マウスより採取した肺上皮細胞と肺線維芽細胞や肺線維芽細胞株 (MLg)とマトリゲル内で3次元培養することで肺オルガノイドが形成されること、オルガノイド内に肺構成細胞特異的なマーカー遺伝子 (Cgrp, Krt5, Muc5ac, Foxj1, Scgb1a1, Pdpn, Sftpc)を発現する細胞が存在することを確認した。
|