2018 Fiscal Year Annual Research Report
Effect of cytoplasmic tail of CM2 protein on influenza C virus replications
Project/Area Number |
16K19136
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Research Institution | Yamagata University |
Principal Investigator |
下平 義隆 山形大学, 医学部, 助教 (30445746)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | C型インフルエンザウイルス / CM2 |
Outline of Annual Research Achievements |
C型インフルエンザウイルス (C型ウイルス) のCM2 (115アミノ酸) は、エンベロープに存在する膜タンパク質であり塩素イオンチャネル活性と水素イオンの透過性を示す。また、CM2はウイルス増殖に必須であり、ウイルスゲノムのウイルス粒子への取り込み (パッケージング) 及び脱殻の過程に関与する。申請者はこれまでに、108位のSer (S108) をAlaに置換したCM2 (CM2 S108A) を持つウイルス様粒子 (VLP) を細胞に感染させると、その細胞内のレポーター (GFP) 遺伝子発現が低下することを明らかにした (未発表)。申請者らは、この実験系におけるレポーター遺伝子の発現低下は脱殻の抑制によることを報告していることから、S108は脱殻に関与すると示唆され、ウイルス増殖に関与する可能性が考えられた。今年度は、CM2のS108がウイルス増殖に影響を及ぼす可能性について、組換えウイルスを作製して増殖実験を行い、その真否を明らかにすることにした。 CM2 S108Aを持つ組換えウイルスを293T細胞で作製し、この培養上清を発育鶏卵の羊膜腔内に接種した。4日後に回収した羊水のHA試験は陽性であったことから、組換えウイルスが回収できたと判断した。したがって、この配列はウイルス増殖に必須ではないことが考えられた。次に、この変異ウイルスと野生型ウイルスをMDCK細胞に接種し、継時的に回収した培養上清中の各ウイルス量をHA試験およびプラーク法で定量した。その結果、変異ウイルスは野生型ウイルスと同様の効率で増殖したことから、S108はウイルス増殖には関与しないことが明らかとなった。
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Research Products
(5 results)
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[Journal Article] Polyclonal spread of multiple genotypes of Mycoplasma pneumoniae in semi-closed settings in Yamagata, Japan.2019
Author(s)
Suzuki Y, Seto J, Shimotai Y, Itagaki T, Katsushima Y, Katsushima F, Ikeda T, Mizuta K, Hongo S, Matsuzaki Y.
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Journal Title
DOI
Peer Reviewed
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