2018 Fiscal Year Annual Research Report
The COMMD3/8 complex determines GRK6 specificity for chemoattractant receptors
Project/Area Number |
16K19154
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
中井 晶子 大阪大学, 免疫学フロンティア研究センター, 助教 (80768862)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | 免疫応答 / Gタンパク共役型受容体 / 走化性因子受容体 / 細胞遊走 |
Outline of Annual Research Achievements |
Gタンパク質共役型受容体(G protein-coupled receptor; GPCR)である走化性因子受容体の新たなシグナル伝達制御機構を解明する過程で、申請者は走化性因子受容体に会合する機能未知のタンパクcopper metabolism MURR1 domain-containing (COMMD)8を同定した。本研究の目的は、COMMD8の走化性因子受容体のシグナル伝達、およびB細胞を介した免疫応答における役割を明らかにすることである。 申請者はCOMMD8が同じタンパクファミリーに属するCOMMD3と会合し、COMMD3/8複合体を形成することを見出した。COMMD3およびCOMMD8は互いの非存在下ではユビキチン化が亢進し、プロテアソームを介して分解されることから、COMMD3/8複合体の安定性が両タンパク間の会合に依存することが分かった。また、COMMD3/8複合体は液性免疫応答に重要な複数の走化性因子受容体の正の制御因子であることが分かった。GPCRのC末端領域は複数のGRKによってそれぞれ異なる部位がリン酸化され、その部位に応じて下流のシグナル伝達のアウトカムが決定する。COMMD3/8複合体によるGPCRシグナル伝達の制御メカニズムを検討したところ、COMMD3/8複合体はGPCRに会合し、特定のGRKをGPCRに動員するアダプター分子として機能して、細胞遊走を促進することが明らかになった。 さらに、B細胞を介した免疫応答におけるCOMMD3/8複合体の役割を検討したところ、B細胞特異的にCOMMD3/8複合体を欠損するマウスでは、免疫後の抗体価産生が低下し、これに伴って抗原特異的胚中心B細胞および形質芽細胞の産生も減少することが分かった。以上のことから、COMMD3およびCOMMD8が液性免疫応答に重要であることが明らかになった。
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Research Products
(2 results)