2018 Fiscal Year Annual Research Report
Integration of assessments between under- and post-graduate outcomes - to build a seamless assessment system for career development
Project/Area Number |
16K19172
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Research Institution | Gifu University |
Principal Investigator |
恒川 幸司 岐阜大学, 医学部, 助教 (70556646)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | シームレス / Institutional Research / 評価 / キャリア |
Outline of Annual Research Achievements |
岐阜大学医学部医学科の卒業生を対象に、初期臨床研修病院と連携して、学内の教務データと初期臨床研修時のデータとの統合をおこなった。アウトカムとしては、キャリア的な観点と、能力的な観点の二点を設定し、統計学的に解析した。 ① キャリア的な観点:まず、基礎的な調査として、18年間の医学生の出身県と卒後進路の関連性について調査したところ、出身地と進路との間には有意な関連があり、先行研究と一致していた。また、入試制度の変化は出身県分布の変化をもたらし残留率に影響する可能性があることが分かった。次に、学内データである、医学部5-6年次の選択臨床実習で選択した実習病院および実習診療科と、初期臨床研修病院が保有しているデータである、在籍研修病院および後期臨床研修時の専攻診療科を解析したところ、選択臨床実習と臨床研修の進路は、病院・専攻診療科ともに有意な関連があり、各施設・診療科に選択臨床実習として来る学生は、その病院だけでなく、将来の診療科を後期研修先として選ぶ可能性が高いことが明らかになった。 ② 能力的な観点:まず、基礎的な調査として、卒前での総括的評価を主成分分析により分析したところ、総合的学力と実習への参加度との2つの能力が推測された。次に、学内データである在学時の評価と、初期臨床研修病院が保有しているデータである初期研修時の評価を統計学的に解析したところ、卒前と卒後の評価は、項目によって一定の関連性を有することが分かった。また、在学時と研修医の筆記試験、学生時と初期研修時の指導医評価のように、類似したタキソノミーの評価法が比較的高い相関性を認めた。 このように、「良き医療者」たることを評価するためには、卒後研修医の評価も卒前と同じように多面的な方法で学習者を評価する必要がある。今後はさらに卒後評価の例数や評価法の種類を増やすことで、各種評価における妥当性の検証を深める必要がある。
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Research Products
(9 results)