2017 Fiscal Year Research-status Report
腱板断裂肩における上腕二頭筋長頭腱由来の痛みと神経支配の特徴
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16K19213
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Research Institution | Kochi University |
Principal Investigator |
泉 仁 高知大学, 医学部附属病院, 医員 (60420569)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | 肩痛 / 上腕二頭筋長頭腱 |
Outline of Annual Research Achievements |
実験1.上腕二頭筋長頭腱(LHBT)由来の痛みの特徴を調べるためのヒト実験痛モデル研究 前年度に得たデータを元にさらなる解析を行い、国内外での学会発表や論文作成を行った。結果の要旨としては、1.LHBT由来の痛みは必ずしも肩前面に限局しない、2.LHBT由来の痛みは腱に構造的、生体力学的異常がなくても結節間溝の圧痛閾値と肩外転筋力と肘屈曲筋力を約30%低下させる、3.肩外転筋力の低下は痛みの強さと関係するが肘屈曲筋力は痛みの強さと関係なく生じる、である。
実験2.腱板断裂肩におけるLHBTの神経支配の特徴および理学・画像所見との関係を調べるための臨床研究 前年度に引き続き、手術で採取したLHBT、滑膜の免疫組織化学染色を行い、HE染色による形態評価も行った。免疫組織化学染色においては組織の抗原性と形態の両者を保持することが難しく、固定、包埋、切片作製、抗原賦活化などの方法を中心にプロトコールを頻回に修正しながら実験を進めた。本年度より疼痛分子は比較的染色が容易なカルシトニン遺伝子関連ペプチド(CGRP)に限定して行うこととしたが、未だ染色性にばらつきがあるのが問題点であり、かつ予想したよりも実際のLHBTの神経支配が少ない可能性も考えられる。最終年度は実験2に集中してデータを蓄積していく予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
上述したように実験1に関しては順調に進展しているが、実験2に関してはまだLHBTの免疫組織化学染色に関して確固たる結果が得られていない。
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Strategy for Future Research Activity |
実験1に関しては既に一部の結果を日本肩関節学会誌に投稿している。フルバージョンは国際誌に投稿予定(二重投稿にならないことは確認済)である。実験2についてLHBTの免疫組織化学染色のデータが安定して得られない場合には、ELISA法などの別の手法による定量評価の追加や、免疫組織化学染色以外の染色結果を中心にコラーゲンの変性による形態異常や炎症性変化、線維化などをアウトカムにして検討することを考えている。
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Causes of Carryover |
免疫組織化学染色用の抗体を購入した際、キャンペーン割引があったため予定支出額との間に差が生じた。 消耗品費として使用予定である。
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