2017 Fiscal Year Research-status Report
機械学習を用いた強度変調放射線治療の故障モード自動判別システムの開発
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16K19226
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Research Institution | Niigata University |
Principal Investigator |
宇都宮 悟 新潟大学, 医歯学系, 助教 (50570868)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | 強度変調放射線治療 / 機械学習 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では機械学習の手法を応用してIMRTの線量分布検証結果のパターン解析から、IMRTの故障モードの特定を行う事のできるシステム開発を行う事を目的としている。平成29年度には、代表的なIMRTの故障モード(位置誤差、コミッショニング精度、特定のMLCの位置誤差)を自動で判別する機械学習システムの開発を行う計画であったが、特に機械学習モデルのうち本研究において有用なものを探ることが重要な課題であった。実際に平成29年度にあげた研究成果として、本研究における有用な機械学習モデルはk近傍法(k-nearest neighbor algorithm, k-NN)、サポートベクターマシン(SVM)、アンサンブル法であり、この中では特にアンサンブル法の精度が高いことが分かった。また、前立腺がん患者10名の治療計画において位置誤差、コミッショニング精度、特定のMLCの位置誤差に対するエラープランの作成、線量測定実験の実施を行いデータを取得し、機械学習モデルの学習データとして活用することができた。今後は学習データの数を増やし質も上げること、機械学習モデルの扱う対象疾患を広げて機械学習モデルの汎用性を高めることなどが主な課題となる。また、本研究の成果を海外の学会で発表し論文投稿を行うことも目標とする。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本研究の一部を、指導学生(学部4年生)の卒業研究として割り当て、エラープランの作成や線量測定実験、データ解析を行う際に協力していただいたことが理由として挙げられる。
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Strategy for Future Research Activity |
平成30年度には、エラープランのバリエーションや患者数を可能な限り増やして機械学習モデルの精度を向上させる予定である。また、機械学習モデルの扱う対象疾患を頭頚部にも拡大し、前立腺との違いを調べる予定である。2018年7月に米国ナッシュビルで開催されるAAPM(The American Association of Physicists in Medicine)annual meetingで本研究の成果を発表する予定である。
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Causes of Carryover |
当該年度に購入予定だったがガフクロミックフィルムが未購入である事(代わりに、既に使用可能な2次元検出器を用いて線量測定実験を行うことで本研究の目的を達成できた)、購入した機械学習開発用ソフトウエアの金額が想定より安かったことが理由としてあげられる。
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