2018 Fiscal Year Annual Research Report
Constructing cohort database of radiation decontamination workers and analyzing their problem about occupational health management
Project/Area Number |
16K19275
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Research Institution | Fukushima Medical University |
Principal Investigator |
各務 竹康 福島県立医科大学, 医学部, 准教授 (20452550)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | 産業保健 / 除染 / 健康管理 / 外部被ばく |
Outline of Annual Research Achievements |
飯舘村振興公社およびグループ企業(期間中のべ18社)を包括する健康管理データベースを作成し、除染事業が開始された2013年から2018年までの個人属性、健康診断結果および外部被ばく線量について入力作業を行った。内部被ばく線量については、ほぼ全てが検出下限以下であったため、入力対象から除外した。概ね7割程度となる455人のデータがデータベースに入力された。 得られたデータのうち、すべてのデータが入力された2016年度に従事した男性242人の外部被ばく線量について、分析を実施した。2016年4月から12月までの期間を通して作業した人(130人)と、中途入退場者(112人)の線量を比較した結果、多くの月で中途入退場者の線量が低くなっていた。また、期間を通して作業した人の業務を事務局、表土除去、除去表土の輸送、仮置き場への設置、非汚染土壌の搬入の5種類に分類し、作業内容別の外部被ばく線量の分析を行った。その結果、事務局(中央値0.64mSv)および非汚染土壌の搬入(中央値0.71mSv)は期間全体の被ばく線量が低い結果となり、除去表土の輸送(中央値0.96mSv)が被ばく線量が最も高くなった。その他の作業の被ばく線量は表土除去(中央値0.88mSv)、仮置き場への設置(中央値0.79mSv)であり、どちらも事務局および非汚染土壌の搬入と比較し有意に線量が高い結果となった。現在は比較的低線量下での除染作業については必ずしも個人線量測定は必須となっていないが、作業内容によっては被ばく線量に大きな差が生じており、長期的な健康影響を分析するためには個人線量測定が必要となることが示唆された。この結果について、International Congress on Occupational Health(ICOH2018 Dublin)にて発表した。
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Research Products
(3 results)