2018 Fiscal Year Research-status Report
The mechanism of foodborne outbreak caused by novel enterotoxin (BEC) producing Clostridium perfringens
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16K19283
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Research Institution | Osaka Institute of Public Health |
Principal Investigator |
余野木 伸哉 地方独立行政法人 大阪健康安全基盤研究所, 微生物部, 研究員 (20553613)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | BEC / CPE / エンテロトキシン / ウエルシュ菌 / 食中毒 / 芽胞 / ADPリボシル化 / 2成分毒素 |
Outline of Annual Research Achievements |
BECbの下痢原生の活性機構について研究を進めた。 トリプシン処理をしたBECbをヒツジ、ウマ、モルモット、ウサギ、ニワトリの赤血球に接種したが、溶血は認められなかった。これまでにウエルシュ菌イオタ毒素b成分はA-431、A549細胞に対しては細胞毒性を示すが、Caco2、MDCK、Vero細胞に対しては活性を示さないことが報告されていた。これに対してBECbは単独でCaco2、A-431、MDCKに活性を示したが、A549、Vero細胞に対しては活性を示さなかった。このようなことから、BECbの主要なレセプタはーこれまでに報告されているADPリボシル化2成分毒素ファミリーのレセプターと異なる可能性が高い。また、BECbはCaco2細胞に対して、濃度および時間依存的に作用することが明らかとなった。より詳細な確認試験を重ねることが必要であるが、これまでのところBECbは細胞膜にポアを形成して、necroticに細胞死を起こすと考えられる。 BECbの特徴的な活性はレセプターに由来する可能性が高く、今後はBECbをリガンドとする細胞膜レセプターの同定を目指して研究を進める。BECbのレセプターが同定されれば、細菌毒素の新たな毒性発現機構の発見につながる。また、BECbの活性のユニークさなどから、新規レセプターの発見につながる可能性もある。新規レセプターが同定された場合、ヒトと細菌との関係について新たな経路から解析が可能である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
BECbは特徴的な活性を有していることから、その毒性の発現機構について解析する場合、従来の方法では明確な結果が得られないことがしばしばあった。このため、研究は試行錯誤を重ねながら進めており、進捗に遅れが発生している。また、BECbをリガンドとする細胞膜上のレセプターは従来のADPリボシル化2成分毒素と異なる可能性が高い。これまでの解析によって、レセプターの同定という明確な目標が設定できたが、これを同定するためには、当初に予定していたよりも多くの時間と労力が必要である。この目標のために、新たな手法の導入などを予定しており、進捗に遅れが発生している。
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Strategy for Future Research Activity |
これまでにBECbの主要なレセプターが同じファミリーに属する毒素のレセプターと異なることが強く示唆されたが、未だその同定には至ってはいない。本毒素の特徴的な活性はこの違いに由来すると考えられ、事業当初に予定していた研究内容のうち主要な研究目的をレセプターの同定に絞り、来年度に予算の残額を使用して研究を進める。
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Causes of Carryover |
事業当初に予定していた計画に変更があり、実験の進捗の遅れと予算の繰越が発生した。 新型のエンテロトキシンBECについて研究を進め、BECbの主要なレセプターが同じファミリーに属する毒素のレセプターと異なる可能性が高いが、未だその同定に至ってはいない。本毒素の特徴的な活性はこのレセプターの違いに由来すると考えられる。事業当初に予定していた研究内容のうち主要な研究目的をレセプターの同定に絞り、来年度に予算の残額を使用して研究を進める。
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