2018 Fiscal Year Annual Research Report
Inflammation -associated colon carcinogenesis by microRNA functional impairment
Project/Area Number |
16K19329
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
吉川 剛史 東京大学, 医学部附属病院, 登録研究員 (40631685)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | 炎症性発癌 / microRNA |
Outline of Annual Research Achievements |
、慢性炎症に伴う続発性腫瘍形成の病態に関わるmicroRNA機能減弱の観点から、まだ解決されていない、1) microRNA機能減弱から発癌に至る分子機構の解明、2) 慢性炎症刺激によるmicroRNAのRISC取り込み阻害の分子機構、を解明して 因果関係をさらに明確にするとともに、代表的な大腸癌の発生機序としてしられる、良性の腺腫が癌化する経路(adenoma-carcinoma sequence)におけるmicroinflammationのmicroRNA機能攪乱を介した病態形成への関与について検討することを目的としている。 本年度は、がん抑制性のmicroRNAの代表であるlet7の機能を回復する化合物を探索するべく lucieferase 遺伝子の下流にlet7の応答配列を連結したコンストラクトを用いて FDAで認可されている800の薬剤の中からそのような効果を持つ可能性のある薬剤をスクリーニングしたところ、降圧薬のひとつであるアムロジピンにその種の効果があることが確認された。 しかし二次スクリーニングで他のmicroRNAの機能をみるコンストラクトやレポーター以外の方法で効果を確認をしたところ、当初見られていたmicroRNA機能増強効果は見られず、おそらくmicroRNAの種類特異的な働きか、luciferase遺伝子の発現そのものに影響を与えていることが想定された。したがって、さらに広範囲なライブラリーを用いて効果を持つ化合物の探索を続けている。 今後、その種の化合物が同定できれば、その機序およびアウトカムを検索し、慢性炎症億発腫瘍を抑制する化合物としての応用法を検討していく。
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