2018 Fiscal Year Annual Research Report
Development of gene therapy for liver cirrhosis utilizing MMP13
Project/Area Number |
16K19333
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Research Institution | Niigata University |
Principal Investigator |
横尾 健 新潟大学, 医歯学総合研究科, 特任助教 (80750629)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | 肝硬変モデルラット / MMP13 / ハイドロダイナミック遺伝子導入 |
Outline of Annual Research Achievements |
申請者らはMMP13発現プラスミドをハイドロダイナミック法により肝特異的に導入した後に胆管結紮を行ったラットを解析することで、MMP13による肝線維化予防効果を報告した。本研究は既に肝硬変に至ったラットの線維化改善効果の検討を目的として行った。肝硬変に対する肝特異的なハイドロダイナミック法の至適条件を検証した後に、12週間のチオアセトアミド(TAA)内服より作成した肝硬変ラットに対して、MMP13発現プラスミドの導入を行い、線維化改善効果について検討した。12週間のTAA内服後にMMP13遺伝子導入を行った群はTAA継続の有無でTMT群とTMO群とし、遺伝子導入を行わなかった群はTAA継続の有無でTOT群とTOO群とした。血清ヒアルロン酸をTAA内服12週時点(中央値 18.4 ng/mL)と比較すると、TMT群とTMO群はいずれも上昇していた(44.8 ng/mL, 36.8 ng/mL)。TMO群は9.6 ng/mLと低下、TOO群は22.4 ng/mLと同等であった。ヒドロキシプロリンによる検証では、12週時点の221.8 nmol/mg of liverがTMT群とTMO群はいずれも上昇し(381.0 nmol, 353.1 nmol)、TMO群は253.2 nmol、TOO群は309.8 nmolであった。以上の結果から、肝線維化を誘導するTAA内服刺激が継続した場合はMMP13発現プラスミドの線維化抑制効果は不十分であることが示唆された。TAA内服を中止した場合は、MMP13強発現により線維化改善が促進される可能性が示唆された。ハイドロダイナミック法では線維化が高度になるに従い遺伝子導入効率が低下する。今回の検討で線維化改善効果が乏しかった原因として、point of no returnを超えた状態であった可能性が挙げられた。引き続き詳細な検証を行う方針である。
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Research Products
(2 results)