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2016 Fiscal Year Research-status Report

新規の接着因子、JCADの血栓症への影響の解明

Research Project

Project/Area Number 16K19406
Research InstitutionKobe University

Principal Investigator

原 哲也  神戸大学, 医学研究科, 特命助教 (70547504)

Project Period (FY) 2016-04-01 – 2018-03-31
Keywords血栓
Outline of Annual Research Achievements

近年のヒトゲノムワイド関連研究(GWAS)によって、心筋梗塞に関連する新規の分子としてJCAD(Junctional protein associated with coronary artery disease)が同定されたが、JCADが心筋梗塞に影響する分子機構は不明である。(1)心筋梗塞は動脈血栓症であること、(2)JCADは血管内皮の接着因子であること、(3)トロンビン刺激でリン酸化修飾を受けることから、JCADは血管内皮において血栓形成を制御していると考えられる。それゆえ、in vitro, in vivo の系でJCADが血栓形成を制御する分子機構を解明する。
1.JCADの血栓症発生への影響の解明
JCADが血栓形成を制御しているか否かを直接的に確認するために、JCAD-/-マウスと野生型マウスにおけるDVTサイズを比較した。開腹手術下に下大静脈を結紮するIVC結紮モデルを用いた。手術後、day 4, 7, 14において血栓サイズをJCAD-/-マウスと野生型マウスの間で比較したところ、day4において、JCAD-/-マウスでは、DVTサイズが野生型と比べて長さ、重さともに大型となることが明らかになった。すなわち、JCADは血栓形成を制御していることが明らかとなった。
2.分子イメージングによるJCADの血栓形成への影響機序の解明
今年度の予算で蛍光顕微鏡を購入した。今後、実際に検討を開始していく。分子イメージング技術を駆使して、血栓形成において重要な役割をもつ、炎症活性や血栓関連因子(組織因子、PAI-1等)などへのJCADの影響を生体下に明らかにする。 DVTサイズを比較する際には、血栓サイズがマウスの中では一番大きく、計測に適した下大静脈を使用するが、下大静脈の場合は、周囲の腸などの腹腔内臓器や、体表から深部にあるという、位置的問題により、生体下での顕微鏡的観察は困難である。それゆえ、申請者が近年に独自に作製した(Hara T, et al, Circulation. 2014)、頚静脈のDVTモデルを使用する

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

3: Progress in research has been slightly delayed.

Reason

蛍光顕微鏡の納品が3月であったため、蛍光顕微鏡を用いた検討は今年度は始めたばかりであり、結果はまだ得られていない。今年度に明らかにしていく。

Strategy for Future Research Activity

1.蛍光顕微鏡を用いた分子イメージング手技により、JCADノックアウトマウスと野生型マウスにおいてのDVTと形成における各種分子の挙動、炎症活性の変化を生体下に明らかにしていく。
血栓形成には血管内皮細胞の障害に続く、組織因子等の血栓関連因子の発現や、好中球、マクロファージなどの炎症性細胞の浸潤が重要であることから、白血球を市販のローダミン6Gで可視化し、血栓への浸潤を計測する。血栓自体はFITCデキストランによる血流イメージングで造影CTのようなfilling defect像として検出される(図2)。炎症活性も市販のイメージング製剤(MMPsense, Prosense)を用いて、実際のDVT部位で起きている炎症活性を可視化、定量することが生体下に可能である

2.培養細胞を用いて、JCADの血栓形成にかかわる分子メカニズムを明らかにする。
培養ヒト血管内皮細胞(HUVECなど)にsiRNA等を用いてJCAD特異的なノックダウンや過剰 発現を誘導しトロンビン刺激による血管内皮細胞の血栓性変化に関わる分子(組織因子、PAI-1など)の変化を分子細胞学的に検討する。

URL: 

Published: 2018-01-16  

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