2016 Fiscal Year Research-status Report
センダイウイルスによる効率的な心筋直接誘導法の確立と分子メカニズムの解明
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16K19428
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Research Institution | Keio University |
Principal Investigator |
宮本 和享 慶應義塾大学, 医学部(信濃町), 共同研究員 (10528714)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | 再生医療 / 直接誘導 |
Outline of Annual Research Achievements |
本年度は研究実施計画に基づき研究を継続し、センダイウイルスベクターを用いた心筋直接誘導法を検討することによりその誘導効率は飛躍的に改善し、また直接誘導促進の機序として自然免疫シグナルが関与していることを解明した。またマウスにおいて作成した心筋梗塞領域にセンダイウイルスを直接導入することにより、in vivoにおいて心筋細胞が線維芽細胞より誘導できることを確認した。また、センダイウイルスを心筋梗塞部位に直接導入することよりその心機能が改善し、心筋特異的遺伝子を発現する細胞が誘導されたことを確認した。次にセンダイウイルスより作成した心筋細胞の電気生理学的特徴の解明のためパッチクランプおよびCa電流波形の解析を行い、心筋細胞類似の電気生理学的特徴を有し、また薬物負荷による反応を有していることを確認した。さらにマウス皮膚線維芽細胞にセンダイウイルスを遺伝子導入することにより誘導心筋細胞の作製に成功し、同様の実験は成人マウス皮膚線維芽細胞を用いることでも心筋細胞が誘導可能であることもあわせて確認した。以上の結果について日本循環器学会、再生医療学会において新たに学会発表を行った。今後はin vivoにおいてセンダイウイルスを遺伝子導入することにより長期的な生存率の延長が可能かどうか、また腫瘍作成などの危険性の有無を確認するとともに、より高効率および安全な誘導心筋細胞の作製について検討を行う予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
現段階において、センダイウイルスを用いてマウスおよびヒト線維芽細胞より心筋直接誘導は成功しており、また誘導心筋細胞の生理学的な働きや詳細な性質についての研究を進める事ができている。
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Strategy for Future Research Activity |
上記のとおり本研究は順調に遂行されている。今後は誘導心筋細胞の性質についてさらに解析を行い、またヒト線維芽細胞からの自己拍動能を有する誘導心筋細胞の作製について検討を重ね、再生医療実現化を目指す。
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Causes of Carryover |
次年度使用額の発生は効率的な物品調達を行った結果である。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
心筋直接誘導法の更なる検討および作成した細胞の機能解析において使用する予定である。
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Research Products
(2 results)