2017 Fiscal Year Annual Research Report
Development of a new therapy for obstructive sleep apnea due to continuous negative pressure loading in the front cervical soft tissue
Project/Area Number |
16K19469
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Research Institution | Kanazawa Medical University |
Principal Investigator |
齋藤 雅俊 金沢医科大学, 医学部, 助教 (30595319)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | 睡眠時無呼吸症候群 / 終夜ポリソムノグラフィー検査 / CO2換気応答 / 炎症性サイトカイン / Sirtuin(SIRT)遺伝子活性 |
Outline of Annual Research Achievements |
近年、小児や学童期~青年期の睡眠時無呼吸症候群の発症には、CO2換気応答(hypercapnic ventilatory response: HCVR)の低下が、睡眠時の呼吸を不安定にし、無呼吸が発症すると報告されている。本邦の睡眠時無呼吸症候群(OSAS)は、欧米と異なり、非肥満患者も多く存在しており、成人OSASにおいてもHCVRが関係していると考える。OSASは、睡眠時に繰り返す上気道狭窄や閉塞による換気障害のため、低酸素状態を繰り返す以外に、CO2が貯留し起床時の頭痛と関係する。これまで、睡眠時無呼吸の低酸素における内分泌代謝、心血管系の病態解析は行われているが、成人OSASにおける高CO2血症との報告はなく、覚醒時HCVRと、睡眠時のCO2動態の報告もない。 現在、覚醒時HCVRは当院の肺機能検査室で測定可能であり、呼気CO2モニターを用いて、終夜ポリソムノグラフィー(PSG)検査の際に同時に測定し、成人OSASにおけるCO2と上気道閉塞に関する検討を行った。 金沢医科大学倫理審査委員会を行ったのち、OSASが疑われ、PSG検査を当院で施行した患者で同意の得られた70名において、採血、肺機能、覚醒時HCVR、睡眠時呼気CO2(Pet-CO2)と経皮CO2(Pct-CO2)の測定を行っている。 結果として、覚醒時HCVRは, 重症OSASほど亢進する傾向がみられた。AHIとPct-CO2値には相関を認めず、Pet-CO2値は重症ほど低くなる傾向がみられた。Pct-CO2値とPet-CO2値に相関はなかった。肥満群では睡眠時CO2濃度が高くなるが、呼吸変動は低下した。FEV1%が低いOSAS群では、睡眠時Pet-CO2値は低下し、呼吸変動は増加した。睡眠時呼気CO2値は、%VC、TVが大きくなるにつれ低下する傾向がみられた。
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