2017 Fiscal Year Research-status Report
M蛋白血症に起因する軽鎖結晶蓄積性組織球症による腎障害の病態解析と治療開発
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16K19485
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Research Institution | Kanazawa University |
Principal Investigator |
原 怜史 金沢大学, 医学系, 助教 (80749820)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | 軽鎖 / 発現ベクター / トランスジェニックマウス / ポドサイト |
Outline of Annual Research Achievements |
1)In vivoモデルの作成と解析:ヒトκ定常領域を組み込んだトランスジェニックマウスを筑波大学へ受託依頼を行い、完成した。経時的に表現系を確認したところ、生後早期から血中にヒトκの発現が確認された。しかしながら、腎を含む多臓器においてヒトκの沈着は確認されず、病変はきたしていなかった。約24週齢のマウスにおいてのみ、脾臓内に結晶の析出が確認され、これがヒトκによる結晶であるか、確認中である。腎病変に関しては、さらに高齢でないと出現しない可能性があり、引き続き経時的にみていく必要があると考えられる。また結晶が24週で出てきやすくなるのか、マウスの数を引き続き増やして解析する。 2)マクロファージにおけるIn vitroモデルの作成:マウス培養マクロファージをLPSで刺激し、1hrインキュベートし、κを取り込ませた。ヒト変異κは正常ヒトκと比較し、時間が経っても消失しにくいことを確認した。今後、これが結晶化したκかどうか細胞電顕を行い、分解抵抗性であることの解析を行う方針である。 3)不死化培養ポドサイトにおけるIn vitroモデルの作成:マウス不死化培養ポドサイトにマウス変異κを1hrインキュベートし取り込ませた。その結果、ポドサイトにおいても取り込みが確認され、24hrまで観察し、どの時間帯においても取り込みが残っていることを確認した。しかしながら効率が5-10%と低い結果であった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
In vivoマウスモデルは完成し、約24週齢の表現型まで確認できているが、ヒトと同様の腎病変はまだ観察されておらず、高齢マウスでないと表現型が示されない可能性がある。 またIn vitroにおいては不死化培養ポドサイトへのκへの取り込み効率が悪く、機序解析するまでに時間がかかっている
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Strategy for Future Research Activity |
1)トランスジェニックマウスの解析:マウスの数を増やしながら、さらに高齢のマウスにおいても腎病変が出現しないか、解析を継続する 2)マウスマクロファージへの取り込まれたκが消失しづらいことは確認したため、細胞電顕で結晶化しているかどうかの確認、また分解抵抗性の解析を行う。また近位尿細管でも同様の解析を行う。 3)不死化培養ポドサイトへの取り込み効率が悪いため、Puromycinにより軽度のポドサイト傷害を起こして、効率が改善するか検討する。その後、取り込み機序を再検討し、ブロッキングstudyへ進める方針である。
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Causes of Carryover |
(理由)消耗品を含む物品費の端数が残ったため (使用計画)今後継続して行う実験(トランスジェニックマウスおよび細胞実験)の際に必要となる物品の購入費へ充てる予定である
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