2016 Fiscal Year Research-status Report
慢性腎臓病におけるインフラマソーム活性化による炎症遷延化機序解明と治療法開発
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16K19501
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Research Institution | Kawasaki Medical School |
Principal Investigator |
長洲 一 川崎医科大学, 医学部, 講師 (40412176)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | Nrf2 / Inflammasome / kidney |
Outline of Annual Research Achievements |
Inflammasome活性化機序に関して検討を行った。着目したのは転写因子であるNrf2(nuclear factor E2 p45-related factor 2) であり抗酸化遺伝子群のマスターレギュレーターである。Nrf2活性化は自然免疫応答のシステムであるInflammasome活性化に必須のタンパクとしても知られておりその意義解明を行っている。 現在、一部の結果を日本腎臓学会総会、高血圧学会総会、American Society of Nephrologyなどで発表行っている。また同時に現在論文投稿中でありrevice対応中となっている。 内容としては「Nrf2依存的inflammasome活性化が腎組織内炎症遷延及び線維化に重要である」という仮説のもと研究を行った。炎症及び線維化を評価するため一側尿管結紮モデル(UUO)を用いて検討を行った。動物はC57B/6J( 雄性、6-8週齢 )を使用した。最初にWTおよびNrf2KOにUUOを作成し組織を検討した。Nrf2KO-UUOではWT-UUOに比較しMasson 染色 で評価される線維化は抑制されていた。Inflammasome活性化の意義を検討するため次の実験を行った。WTに対してCaspase1特異的阻害薬であるVX765を経口投与しCaspase1活性化の継時的意義を検討した。later phase (Day7-14)、で投薬を行いM1 population維持にどの時期のInflammasome活性化が重要かをFACSにて検討した。結果としてlater phaseでInflammasome活性化を抑制することによりM1 populationが減少することがわかった。以上の結果から腎疾患病態形成においてNrf2 依存的にInflammasome活性化が重要である可能性が示唆された。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
Inflammasome活性化機序に関して検討を行った。着目したのは転写因子であるNrf2(nuclear factor E2 p45-related factor 2) であり抗酸化遺伝子群のマスターレギュレーターである。Nrf2活性化は自然免疫応答のシステムであるInflammasome活性化に必須のタンパクとしても知られておりその意義は不明であった。そこで「Nrf2依存的inflammasome活性化が腎組織内炎症遷延及び線維化に重要である」という仮説のもと研究を行った。炎症及び線維化を評価するため一側尿管結紮モデル(UUO)を用いて検討を行った。動物はC57B/6J( 雄性、6-8週齢 )を使用した。最初にWTおよびNrf2KOにUUOを作成し組織を検討した。Nrf2KO-UUOではWT-UUOに比較しMasson 染色 で評価される線維化は抑制されていた。Inflammasome活性化の意義を検討するため次の実験を行った。WTに対してCaspase1特異的阻害薬であるVX765を経口投与しCaspase1活性化の継時的意義を検討した。later phase (Day7-14)、で投薬を行いM1 population維持にどの時期のInflammasome活性化が重要かをFACSにて検討した。結果としてlater phase(UUO-Day7以降)でInflammasome活性化を抑制することによりM1 populationが減少することがわかった。以上の結果からM1 populationの維持にInflammasome 活性化が重要であり、特にearly phaseではなくlater phaseでその意義が顕著であった。以上の結果から腎疾患病態形成においてNrf2 依存的にInflammasome活性化が重要であり、疾患の慢性化に寄与している可能性が示唆された。
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Strategy for Future Research Activity |
現在、InflammasomeのコンポーネントであるASC-GFPを筋肉内にトランスフェクションし血中でASCの検出に成功している。今後はこのように遠隔臓器におけるインフラマソーム活性化が腎臓に及ぼす影響を検討行っている。 また、Inflammasome活性化による尿細管障害の機序をさらに検討するためin vitroの検討を行っており一定の結果を得ている。今後はこれらの知見を集積し、慢性炎症から起こる臓器障害へ焦点を当て、特にepigeneticsによる炎症の継続機序を検討する予定である。
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Causes of Carryover |
若干の研究進捗の遅れにより試薬の購入が一部遅れているため。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
当初の予定のELISA及び試薬購入を行う。
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Remarks |
当教室ホームページにて適時報告(http://www.kawasaki-jinzo.net)
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Research Products
(4 results)