2016 Fiscal Year Research-status Report
脳卒中重度上肢麻痺患者に対する末梢神経電気刺激併用運動イメージ訓練の機能改善効果
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16K19521
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Research Institution | Keio University |
Principal Investigator |
川上 途行 慶應義塾大学, 医学部(信濃町), 講師 (80424133)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | リハビリテーション / 運動イメージ / 電気生理学 / 脳卒中 / 片麻痺 |
Outline of Annual Research Achievements |
今年度は当初の3つの目的であった1)健常成人を対象に、末梢神経電気刺激を併用した運動イメージ訓練の脳運動野興奮性に与える効果を確認すること、2)末梢神経電気刺激併用運動イメージ訓練のプロトコールを作成することを達成し、3)重度脳卒中重度上肢麻痺を対象に末梢神経電気刺激併用運動イメージ訓練の上肢運動機能改善効果を検討が開始されている。 具体的には、健常成人12名健常成人12名(女性5名,平均年齢25.2 ± 1.9歳)を対象に、(1)運動イメージのみ,(2)電気刺激のみ,(3)運動イメージと電気刺激の併用条件(併用条件)の3パターンの介入を行い、運動イメージと電気刺激の併用にて、有意に経頭蓋磁気刺激法(TMS)による運動誘発電位(MEP)で評価される大脳皮質興奮性の増大が認められた。 慢性期脳卒中後重度上肢麻痺患者3名において、橈骨神経を刺激神経とした末梢神経電気刺激併用運動イメージ訓練を1日15分間×10日間施行し、FMA scoreが全ての患者で改善した(28→33, 15→19, 21→31). SIAS finger function testも同様に全ての患者で1Aから1Bに改善し、総指伸筋の筋活動が出現した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
今年度は当初の3つの目的であった1)健常成人を対象に、末梢神経電気刺激を併用した運動イメージ訓練の脳運動野興奮性に与える効果を確認すること、2)末梢神経電気刺激併用運動イメージ訓練のプロトコールを作成することを達成し、3)重度脳卒中重度上肢麻痺を対象に末梢神経電気刺激併用運動イメージ訓練の上肢運動機能改善効果を検討が開始されていることよりおおむね順調に進展していると考えられる。
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Strategy for Future Research Activity |
次年度は、目的3)重度脳卒中重度上肢麻痺を対象に末梢神経電気刺激併用運動イメージ訓練の上肢運動機能改善効果の検討を加速させる。参加候補者のリクルートは進んでおり、介入方法も確定しているため、治療介入を進めていく。
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Causes of Carryover |
当初の計画通り、消耗品の購入及び成果発表のために使用する。消耗品はデータ記録、電気刺激を行う際の機器に使用するものである。平成28年度の未使用額が生じた理由は、予定していた学会へ都合により参加できなかったためであり、29年度に参加する予定である。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
当初の計画通り、消耗品の購入及び成果発表のために使用する。消耗品はデータ記録、電気刺激を行う際の機器に使用するものである。
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Research Products
(4 results)