2017 Fiscal Year Annual Research Report
Modulation of cell function by microRNA in rheumatoid arthritis.
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16K19605
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Research Institution | Nagasaki University |
Principal Investigator |
岩本 直樹 長崎大学, 医歯薬学総合研究科(医学系), 助教 (80437897)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | microRNA / 滑膜細胞 / 関節リウマチ / 骨芽細胞 / MTX / トファシチニブ / GM-CSF |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究にてこれまでに同定した関節リウマチ患者由来滑膜細胞(RASF)関連microRNA(miRNA)としては骨芽細胞分化誘導関連でのmiR-218、MTXの薬剤応答に関連するものとしてmiR-887、トファシチニブの薬剤応答に関連のmiR-181bがある。本年度もこれらmiRNAについて継続して研究を行った。RASFでの骨芽細胞分化誘導培地での培養ではmiR-218が12時間後より発現上昇を認め、1週間後より低下し、3週間後まで低下が持続していた。このmiR-218をRASFに強制発現したところ通常培地においても骨芽細胞へ分化可能であった。さらにRASFにおけるmiR-218の機能解析では標的遺伝子がROBO1であることが明らかとなり、ROBO1発現低下がWntシグナルの強力な抑制因子であるDKK1の分泌低下をもたらし骨芽細胞分化誘導を引き起こしていることが明らかとなった。 MTXはRASFに作用し浸潤能の抑制や炎症性サイトカイン分泌の低下をもたらし関節リウマチの病態抑制に寄与している可能性が以前より示唆されていたがその機序は明らかでなかった。近年、様々な薬剤によるmiRNAの発現変動が報告され、MTXにおいても同様の機序を想定し研究を行った。MTXの投与によりRASFでのmiR-887の発現上昇を認めた。miR-887をlipofectamineを用いRASFに強制発現させ、LPSで刺激し、multiplex bead array assay法によりサイトカイン・ケモカインの産生を測定したところ、GM-SCF、CCL4、TNF-α、MIP1-αの分泌低下を認めた。また、scratch assayにおいて浸潤能の低下をも認めた。同様にトファシチニブの投与ではmiR-181の発現上昇を認め、現在同miRNAのRASFの機能解析中である。
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