2017 Fiscal Year Annual Research Report
The importance of alternative polyadenylation on the depeloepment of neurodepelopmental disorder.
Project/Area Number |
16K19659
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Research Institution | Gifu Pharmaceutical University |
Principal Investigator |
宗宮 仁美 岐阜薬科大学, 薬学部, 助教 (20548713)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | 発達障害 / 選択的polyA付加 |
Outline of Annual Research Achievements |
平成29年度は以下の項目について明らかにした。 1.選択的poly A付加反応に関わるタンパク質X ヘテロ接合型マウスの脳内遺伝子発現変化: 前年度に社会性行動の低下が認められたことから、野生型マウス及びタンパク質Xヘテロ接合型マウスの脳を摘出し、RNA-seqにより網羅的に遺伝子発現変化を解析した。またタンパク質Xの減少によりmRNAの3´UTRの長さに影響を与えた遺伝子群の有無についても検討した。その結果、遺伝子発現の変化のある遺伝子は少ないものの、3´UTRが変化している遺伝子が多く存在していた。変化していた遺伝子群には、RNAの転写・翻訳に関与する遺伝子や細胞分化に関わる遺伝子が含まれていた。タンパク質Xヘテロ接合型マウスの脳内では、遺伝子発現量自体の変化の影響ではなく、選択的polyA 付加反応の制御によりmRNA 3´UTR の形状変化がおき社会性行動の異常をもたらす可能性が示唆された。
2.神経栄養因子シグナルに対するタンパク質Xの影響 タンパク質Xをドキシサイクリン依存的に発現誘導させるPC12細胞を樹立した。この安定変異株を用いて、NGFによる神経突起の形成におけるタンパク質Xの影響を調べた。タンパク質XをNGFによる分化誘導前に過剰発現させた場合には、突起の長さが有意に短くなったが、NGFと同時にタンパク質Xを過剰発現させると、突起長には影響を及ぼさなかった。突起の形成誘導時に起こる遺伝子発現の修飾にタンパク質Xが関与する可能性が示唆された。影響を与えた遺伝子群について今後さらなる検討を行う予定である。
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Research Products
(1 results)