2016 Fiscal Year Research-status Report
ランゲルハンス細胞組織球症における微少残存病変評価法の確立
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16K19662
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Research Institution | Jichi Medical University |
Principal Investigator |
翁 由紀子 自治医科大学, 医学部, 助教 (30438650)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | 血漿BRAF V600E / ランゲルハンス細胞組織球症 / 微少残存病変 |
Outline of Annual Research Achievements |
【血漿中BRAF V600E定量】 ランゲルハンス細胞組織球症(LCH)における簡便な微少残存病変の評価方法を確立するために、血漿中BRAF V600Eの定量を試みた。昨年度は、リアルタイムPCR法で血漿BRAF V600Eを定量する手法を確立した。まずBRAF V600E配列を含むプラスミドを作成した。これをスタンダードにして、BRAF V600Eホモ接合型の細胞株から抽出したDNAを、野生株DNAで希釈し、検出感度を検討したところ、BRAF V600Eアレル頻度0.4%まで検出できることがわかった。測定方法が確立できたため、患者検体の解析を行った。ランゲルハンス細胞組織球症の84症例(111サンプル)の血漿から、cell-free DNAを抽出し、前述の手法を用いて、定量PCRを行った。84症例中23症例(27%)が、BRAF V600E陽性だった。コピー数は、19コピーから9309コピー、アレル頻度は、0.8%から95%と様々であった。現在進行中の臨床試験で収集したサンプルのため、患者の臨床情報を得られるのは、臨床試験終了後である。臨床情報を得られたら、アレル頻度と病勢、予後の関係を解析する。 【サイトカイン測定】 Bio-Plexマルチプレックスシステムを使用して、ランゲルハンス細胞組織球症84症例(111サンプル)のサイトカインを測定したところ、炎症性サイトカインであるIL-12p40が高値であった。臨床試験終了後に、予後との関連を解析する。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
信頼できる測定手法を確立することができた。 現時点で収集済みのサンプルは解析することができた。
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Strategy for Future Research Activity |
臨床試験終了後に、治療反応性、病型、予後と血漿BRAF V600Eコピー数、サイトカインが相関するかどうか解析する。また腫瘍のDNAを得て、BRAF V600Eを検索し、血漿での解析と一致するかどうか検証する。
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Causes of Carryover |
次年度も、LCH患者血漿のサイトカイン測定が必要であるが、Bio-Plexマルチプレックスシステムの試薬代が80万円かかり、使用期限も限りがあるため、次年度購入のため、繰り越した。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
Bio-Plexマルチプレックスシステムを使用して、LCH患者血漿中サイトカインを測定する。
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Research Products
(3 results)