2019 Fiscal Year Annual Research Report
Minimal residual disease analysis in Langerhans cell histiocytosis
Project/Area Number |
16K19662
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Research Institution | Jichi Medical University |
Principal Investigator |
翁 由紀子 自治医科大学, 医学部, 講師 (30438650)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | 血漿BRAF V600E / ランゲルハンス細胞組織球症 / 微少残存病変 |
Outline of Annual Research Achievements |
ランゲルハンス細胞組織球症(LCH)は乳幼児に好発する腫瘍性疾患である。治療効果判定は、画像検査を行うが、定量性に欠ける。大腸がんでは、血漿のBRAF V600Eコピー数が、残存腫瘍量を反映すると言われている。そこで、LCHの60%に陽性であるBRAF V600Eを、血漿で定量できれば、簡便に腫瘍量を評価することが できると考えた。 2014年に小林らが発表した方法(Blood. 2014 Oct 16;124(16):2610-1.)を用いて、ランゲルハンス細胞組織球症(LCH)患者の血漿中BRAF V600Eを定量した。 2015年から2016年にかけて、血漿111サンプルから、cell-free DNAを抽出し、定量PCRを行ったところ、30%が、BRAF V600E陽性だった。 2019年、新たに収集したLCH患者の血漿121サンプルからcell-free DNAを抽出し、定量PCRを行ったところ、90%以上のサンプルで、BRAF V600E変異が陽性となってしまった。非特異的にPCRがかかってしまった可能性があり、再検が必要である。 LCHでは、血漿BRAF V600E定性と腫瘍BRAF V600E定性が一致するかどうか、確認されていない。そこで腫瘍BRAF V600Eも解析する必要がある。 臨床試験(2012年- 2018年)で収集した腫瘍のパラフィン切片を使用する計画であるが、切片作成から時間が経つと、DNAの劣化が起こる。そこで、6年前に作成したLCH腫瘍のパラ フィン切片から、DNAを抽出し、BRAF V600E変異特異的PCRを行う予備実験を行った。4μmの厚さの切片、3枚から、DNAを抽出した。3症例 で確認したが、全例、 純度の高いDNAを抽出することができ、PCRも行うことができた。小さな病変では、十分量抽出できないことを懸念したが、2x2mmの皮膚病 変でも、切片3枚から 十分量DNAを抽出することができた。
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Research Products
(1 results)